会報「ゆきしろ」74号

(平成28年12月発行)


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     【ゆきしろ発行時期変更のお知らせ】

これまでの「ゆきしろ」は、その年の前半1月1日~6月30日までの原稿を9月末に発行、後半7月1日~12月31日までの原稿を3月末に発行していました。 最近、前半と後半の原稿量の差が目立つようになったので、バランスが取れるよう、これからはその年度の前半4月1日~9月30日までの分を12月末に、後半10月1日~3月31日までの分を6月月末に発行することになりました。

 この「ゆきしろ74号」は過渡期になり、平成28年1月1日~9月31日までの分を掲載しています。ご了承ください。




     第74号
(発行者)
 社会福祉法人 富山県視覚障害者協会
 〒930-0077
  富山市磯部町3丁目8番8号
 電話 (076)425-6761
  Fax (076)425-9087
 Eメール:bcb05647@nifty.com
 Homepage:http://www.toyama-ssk.com
(発行責任者)
 会長  塘添 誠次


 上の題字は 鶴木大壽 氏によるものです。

【ゆきしろ(雪代)の意味】

 雪国にあって、大地が春の雪原と接する部分で静かに融けはじめ、しずくとなり、やがてかすかな流れをつくり、それが集まって春のはじめの雪どけ水となって音をたてて大河に注ぐ様を、古くから俳句における春の季語として「雪代(ユキシロ)」とよばれています。
 当協会が、このしずくが集まって大河をつくるように大きく発展していくよう、願いを込めて命名いたしました。


     【ゆきしろ74号 目次】


《巻頭言》
◆今年度の大きな動き         会長 塘添 誠次

《大会参加報告》

◆北信越グランドソフトボール大会で富山県チーム優勝・北信越東海ブロック代表決定戦
    グランドソフトボール部 キャプテン 池田 一義


◆第69回全国盲人福祉大会〈青森大会〉
   会長 塘添誠次、副会長 安田庄内、理事 濱野昌幸

  ★第1日目(5月20日 金曜日)

  ★第2日目(5月21日 土曜日)

  ★第3日目(5月22日 日曜日)


◆第62回全国盲女性研修大会・福岡市大会  女性部部長 柳田 信子


◆第62回全国盲青年研修大会・千葉県大会  青年部 小林 徹蔵


《事業報告》

◆三療部会だより         三療部会長 堀 惠一


◆評議員会・理事会・支部長会・定期会員総会  総務部長 佐生 秀一


◆タンデム自転車講習会      魚津支部 佐生 秀一


◆ボランティアと利用者交流会  施設部部長 上坂 敏彦


◆第65回点字競技会・第17回パソコン競技会、iPhone体験会  文化部 梅本 直明


◆平成28年度宿泊研修「視覚障害者と家族激励大会・歩行訓練・研修会」
               厚生部部長 本江 とみ子


◆県内市町村における日常生活用具給付制度 調査報告(平成28年度)
                総務部部長 佐生 秀一


《みんなの広場》

◆第69回全国盲人福祉(青森)大会ツアーに参加して  魚津支部 佐生 真理


◆湾岸サイクリング        富山支部 柳井 勇二


◆あなたは本当に誰        富山支部 小林 忠之


◆川柳       氷見支部 湊 しげじ


《事務局から》
◆消息


◆時事暦


《編集後記》      文化部部長 高島 ヒサ子



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《巻頭言》

◆今年度の大きな動き

会長 塘添(とうぞえ) 誠次(せいじ)

 私たち障害者にとって今年度の最も大きな出来事と言えば、4月1日から「障害者差別解消法」並びに「障害のある人の人権を尊重し、県民皆が共に生き生きと輝く富山県づくり条例」が施行されたことではないでしょうか。

 障害者差別解消法では、合理的配慮に関しては行政機関は法的義務、民間は努力義務となっていますが、県の条例では「何人も障害を理由に不当な差別をしてはならない」「何人も過重な負担でない限り合理的配慮をしなければならない」となっており、県の条例の方が一歩進んだものになっています。そこでこれからは、この法律を広く県民に周知していく啓蒙活動が重要となります。

 また、問題が生じた際の紛争解決のシステムが確立しておらず、その体制づくりが求められます。

 障害者差別解消法に加え、同じく本年4月1日から「障害者雇用促進法」が改正されました。この二つの法律は、セットと考えられるものです。障害者差別解消法は、私たち障害者が日常生活を送ったり、社会生活の中で社会参加をする時に関わる場面でどういう配慮を受けるか、どういう扱いを受けるかというのが差別解消法です。

 一方、社会参加の中の柱ともいうべき雇用という場面で差別を受けない、合理的な配慮を義務付けたものが改正障害者雇用促進法です。そういう意味で改正障害者雇用促進法は非常に意味のあるものなのです。

 ところが、岡山短期大学に勤めておられる山口准教授が目が見えなくなってきて学生がこっそりと授業中に飲食をしていたことを見つけられず、そのことを理由にその先生が学生の管理ができないような、そういう教育では困るということで授業からはずされる、研究室から追い出されるという差別を受ける出来事が起こりました。

 視覚障害のある大学教員は全国に多くおり、時には周囲の協力も得ながら職務を果たし、障害のない者と同様の研究成果を上げています。

 改正障害者雇用促進法、障害者差別解消法がスタートしたにも関わらず、合理的な配慮をしようともせずに、ただ目が見えなくなったからということで排除しようとしています。

 これがまかり通るようでは何のための法律なのか分かりません。断じて許せないものです。

 一方、相模原市では障害者入所施設で多くの障害者の殺傷事件が起こりました。この犯人は「障害者がいなくなれば良い」という信じがたい動機でこの事件を起こしたようです。許せない行為であり、私たちは大きな憤りを隠せません。被害にあわれた障害のある当事者、そのご家族に哀悼の意を表するとともに、私たちは広く社会に障害者の理解と支援の輪を広げなければならないことを痛感させられました。

 県内においては、盲導犬の使用者が飲食店の入店を拒否されたり、宿泊施設への入館を断られるという事が起こっています。補助犬法に違反していると共に差別を受けていることになります。この課題については、協会として真剣に取り組まなければなりません。

 明るいニュースとして、本年4月1日から富山県においてタンデム自転車での一般公道の走行が認められました。私たちはこれまでタンデム自転車体験会を協会の事業として行い、一般公道での走行の解禁を求めて活動を展開してきました。ようやくそれが認められました。

 しかし、認められたからと言ってむやみに走行してはいけないと思います。交通ルールを守ることが大切です。後ろに乗る我々視覚障害者もルールを守ることにおいては同様です。

 そこで、富山県サイクリング協会の協力を得てタンデム自転車講習会を6月19日に行い、それを踏まえて7月24日には村上会長のお誘いで湾岸サイクリングに参加し、マスコミを通して広く県民に周知していただくことができました。

 現在、富山県視覚障害者協会ではタンデム自転車を6台所有しており、これを無料で貸し出します。大いに利用し、サイクリングを楽しんでいただきたいと思います。

 最初は、ライトセンターを拠点に利用していただき、ひいては個人で購入して利用していただく。そうなれば買い物や日々の生活に直結し、有効な移動手段となります。公共交通機関が未整備の地域に居住している人にも役立つようになるのではないでしょうか。



《大会参加報告》

◆北信越グランドソフトボール大会・北信越東海ブロック代表決定戦 ~北信越グランドソフトボール大会で富山県チーム優勝~

グランドソフトボール部 キャプテン 池田(いけだ) 一義(かずよし)

 今年の北信越グランドソフトボール大会は、5月15日(日)に新潟県新潟市で行われました。

 富山県チームは一回戦不戦勝で、準決勝は石川県との試合でした。序盤に石川に1点先制されましたが、中盤に打線がつながり3点を取り、逆転しました。後半に1点返されて苦しみましたが、ピッチャー飛田を中心に守りきり、3対2で勝ちました。

 決勝戦は宿命のライバル、長野県です。長野県チームは決勝戦が3試合目になり、ピッチャーに疲れが見え、序盤から制球が乱れて四球を連続。そこにヒットもつながり7点を取り、楽勝かと思っていたら、後半に4点を返されてヒヤッとしましたが、7対4で勝って優勝し、全員で喜びました。

 6月5日には第16回全国障害者スポーツ大会・北信越東海地区代表決定戦が富山県総合運動公園多目的広場軟式野球場グラウンドにおいて開催され、国体出場をかけて三重県チームと戦いました。

 富山県チームの先攻で始まり、1回表は三者凡退。1回裏は四球とヒットもつながり2点を先制された。その後富山県チームは打線が沈黙、三重は徐々に加点、0対8の完敗でしたが、一生懸命頑張りました。来年また頑張ります。



◆第69回全国盲人福祉大会〈青森大会〉

会長 塘添誠次、副会長 安田庄内、理事 濱野昌幸

 平成28年5月20日(金)~22日(日)、青森県の「リンクステーションホール青森」において全国から視覚障害者及び関係者1500人が参加し、「全国の視覚障害者やその関係者が一堂に会し、福祉や職業など私たちを取り巻く諸問題について討議し、視覚障害者の自立と社会参加の促進を図る」ことを目的として開催されました。

 安田副会長と濱野理事と塘添が各種会議に出席するため先発しました。以下にその内容を記載します。

★第1日目(5月20日 金曜日)

1 評議員会(塘添)

 評議員定数66名中63名の出席をもって開催されました。竹下会長は挨拶で、3月31日の評議員会で会長選挙が行われ、再選されたことに触れ、「皆さんに色々とご迷惑をおかけしたり、あるいは日盲連にとって今後組織の在りようも含めて考えなければならない、そういう選挙であったかと思っています。

 その中で、34対31という票数でありましたけれども、引き続き日盲連の会長としてこの2年間組織をリードしていくことになりました。私としてはこの2年間を皆さんの批判も、そして、支持していただいたことも十分に踏まえながら活動していきたいと思います」と述べられ、以下の4点について話されました。

① 熊本地震では、21年前の阪神淡路大震災、5年前の東日本大震災、その間の中越地震、奥能登地震など数えきれないほどの大災害を経験しているにも関わらず、災害時の要援護者ともいうべき視覚障害者の安全対策や避難生活への援助というものがきちっとシステム化され、体制がとられているのかが問われている。今回の熊本地震では、これまでの教訓が十分には生かされていないのではないかと思う。そのことを日盲連としても検証しながら、今後必ず起こるであろう大災害に対する備えができるよう日盲連が十分な存在価値を示せるような、そういう活動をしていきたい。

② 障害者差別解消法と改正障害者雇用促進法が4月1日から施行されている。この二つがあいまって日本の社会において障害者権利条約がまさに実現しようとしている。障害者にとっての住みよい社会、地域づくりが実現するだろうと我々は期待している。私たちがこの二つの法律を生かしきらなければ、この法律を作るために我々はどれだけエネルギーをさいたか、そのエネルギーが全く力にならないことになりかねない。我々がこの法律をどう使うかによって社会を変えていけるか、その言わば我々に対する大きな力を与えてくれる。これを使い切ることを是非意識したい。

③ この4月1日から改正障害者雇用促進法が施行されている。岡山県において、我々にとって許しがたい事件が起こってしまった。ある短期大学の准教授が視覚障害のため学生を注意できなかったとして、不当な差別を受けている。一つの個別の事件ではあるが、到底放っておけない問題である。この差別を許すならば、我々は何のためにこれまでこの立法活動をしてきたのか。まさに日本の社会がどう進もうかとする時の試金石になる。こういうことを見過ごさない日盲連でありたい。

④ 社会福祉法人改革が来年の3月31日までに行われる。法人改革という待ったなしの中で、そこでも日盲連の組織の在りようが問われる。我々の一人ひとりの声が、本当に制度を動かすところに結び付いているか。それらを検証して、そのことを皆さんに実感を持ってもらえる運動作りを皆さんと力を合わせてやっていきたい。そのためにも、この三日間の論議を十分なものにして、日盲連の団結力を社会にアピールしていきたい。

 評議員会では、平成27年度事業報告、決算報告、平成28年度運動方針などの議案に加え、相談役として新たに井上(いのうえ)誠一(せいいち)氏(大阪府)と鈴木(すずき)孝幸(たかゆき)氏(神奈川県)を加えること、日盲福祉センターに様々な相談についてのニーズが高まっているので、組織的に相談を行うための新たに「総合相談部」のようなものを設置することが提案され、活発な討議がなされ承認されました。以下は質疑応答の抜粋です。

 Q:マイナンバーカードの申請において提出した写真が目を閉じた写真であったので、使えないと言われた。本来目を開けていないのが平常の顔なので人権侵害ではないか。

 A:このことについては総務省に申し入れをし、総務省から各市町村に対して、その本人が普通に自然な状態で撮った写真を使用することを認める通達をした。

 Q:用具購買所が赤字になっているが、その原因について教えてほしい。

 A:毎年のように売上が減少してきているのが原因である。以前は2~3億円の売上があったのが、1億円を下回るようになった。

 Q:昨年視覚障害者の等級の見直しに対して特別決議をしました。27年度中に変更が行われるように理解していたのですが、改正が行われていません。その流れはどうなっているのかもう少し詳しく教えてほしい。

 A:学者を中心に検討会を開催しており、内容がほぼ固まりつつあるように聞いている。見直しが決まり次第皆様にご連絡したい。

 Q:熊本地震の義援金の目標額が500万円というのは少なすぎるのではないか。もっと集めるべきではないか。

 A:今回は6月30日までの目標額であり、まず500万円を集めたい。その後も継続して行う予定である。

2 スポーツ協議会(塘添)

 冒頭、昨年の全国障害者スポーツ大会のグランドソフトボール競技で優勝した広島県チームへ竹下会長から優勝旗が手渡されました。

 前半の1時間は、NPO法人日本カルチャーヨガ協会の高平氏を講師に「チャレンジド・ヨガ体験会」と題しての実技を中心とした研修会が開催されました。

 その後代表者会議が行なわれ、平成27年度事業報告及び決算報告と監査報告がなされました。その中で、「吹き矢」をニュースポーツとして取り入れ、工夫を重ね、視覚障害者でも容易にできるスポーツとして、全国への普及の広報活動を行なったことが報告されました。

 続いて平成28年度事業計画案及び予算案が審議され、今年度は、2020東京オリパラに向けて、パラリンピック以外の視覚障害関係の競技を紹介するイベントの開催について本部と一体となって取り組み、関係機関とも連携を取って進めていくことや、青年協議会との共催事業の実施などの案件について、賛成多数で承認されました。

 役員改選では、我が富山県の濱野理事が会長に選任されました。今後の活躍が期待されます。

3 あはき協議会(安田)

 5階大会議室において16時15分から18時30分まで開かれました。小川幹雄あはき協議会会長の挨拶で始まり、第1号議案平成27年度事業・会計報告、及び監査報告について審議されました。

 あはき協議会の平成27年度事業報告の要点は以下の通りです。

1.あはき問題戦略会議の活動を中心に視覚障害あはき師の生活の向上とあはき業の発展のための諸課題について調査・研修、運動を展開した。

① あはき業阻害要因の排除、無免許・無資格者対策  昭和35年の最高裁判決、それに続く厚生省医務局長通達以後の厚生労働省の無免許・無資格者に対する取り締まりの無作為を是正するために陳情を繰り返した。国家責任賠償訴訟や住民訴訟など有効な法廷闘争の準備を続けた。

② 無免許者との区別化を図るための免許保有証の発行と届け出済みの施術所の公的表示の拡大及び広告の適正化

 東洋療法研修試験財団から携帯用の免許保有証が発行されることになった。日盲連では加盟団体が申請窓口となり、ほぼ目標の枚数を受け付けることができた。今後は免許保有証の意義を広報し、付加価値を高めて行かなければならない。

 また、届け出済みの施術所について都道府県が発行する公的表示の発行が拡大された。また、あはきについての広告の適正化を求めてきたが、厚生労働省は都道府県の医政主管担当者会議で消費者センターと連携して指導するよう指示をした。

③ 柔道整復の保険の適正化対策

 柔道整復の保険の振替請求などの適正化を求めて厚生労働省と会計検査院と繰り返し話し合いをした。その結果、直近の療養費の支給実績は柔道整復の療養費の支給額は前年に比べて減額となった。会計検査院は相当数不適切な振替請求があることを認めた。

④ 法19条の死守

 晴眼者養成施設と大学から、あマ指科の設置要請が申請された。医道審議会が、平成27年9月7日と平成28年1月25日の2度開催されたが、全会一致で却下された。しかし、今後ともこれらの動きは注視しておかなければならない。

2.就労の促進と視覚障害あはき師への合理的配慮

① 就労促進対策

 通勤介助やヒューマンアシスタントの適用拡大について厚生労働省に陳情した。その結果、通勤介助は通勤訓練に限り利用できるよう可能性が出てきた。

② 自営業者への支援

 施術補助員の新設や代読・代筆、移動の介助の支援制度を差別解消法の合理的配慮として求めた。マッサージの診療報酬適正化運動は理教連を中心に署名活動を行った。

3.教育制度の改善と学術研修の充実

 あはき法18条の2の撤廃とそれに伴う代替策について全国盲学校校長会との話し合いを持った。あはき研修の充実では認定訪問マッサージの講習会を実施した。ブロック研修の促進を図った。

4.あはきの賠償責任保険の取り扱いと療養費の申請代行を日マ会を通じて行った。

5.加盟団体に情報の提供とあはき等法推進協議会や保険推進協議会を通じてあはき業の発展策について運動した。あはき問題戦略会議の活動を中心に視覚障害あはき師の生活の向上とあはき業発展のための諸課題について調査・研修、運動を展開した。

 事業報告の後、小川あはき協議会長から以下の補足説明と質疑がされた。

・無免許対策として免許保有証の発行がはじまった。

・19条問題、あはき関係学科の設置申請を却下されたのに再度申請した所がある。もし裁判を起こされたら困った事になるかも知れない。

Q:19条問題が日盲連の運動方針に書かれていない。ぜひ載せていただきたい。

A:検討して必要なら運動方針に追加して載せたい。

 この後、収支報告、及び監査報告があり、第1号議案は拍手で承認された。続いて第2号議案平成28年度事業計画(案)、予算(案)について審議された。あはき協平成28年度事業計画(案)の要点は以下の通りです。

 視覚障害あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師の業域の確保と職業的・経済的自立を図るため、以下の項目について重点的に取り組む。

1.あはき業域侵害要因の排除

 無免許者の存在は長年にわたり、あはき業界を悩ませてきたが厚生労働省の対応が不充分であり、事態の改善がなされていない。この状態を一掃するために、被害訴訟を考えるのも方策である。

 また、柔道整復師の療養費の是正に関しては、厚労省に改善を求め、保険者には被保険者に柔道整復師の正しい業務内容を周知することを求める。

 そして、無資格者との区別化を目的に、国民が健全な医療が受けられるように「免許保有証」の携帯、届け出済の施術所であることの表示を掲げて無資格者との区別化を図ると共に広告の指導徹底を求める。このために今年度も「免許保有証」の申請手続きを行い、届け済施術所の掲示物の普及を図ることに併せて、これらの意義について国民への周知に努める。

2.就労の場の拡大と合理的配慮の具現化

 雇用の拡大と雇用条件の整備を行う為、ヘルスキーパー、機能訓練指導員等に視覚障害あはき師を優先雇用することの促進を求める。また、マッサージの診療報酬を適正化するための運動、特定職種の除外規定の緩和による職場の確保、通勤介助者やヒューマンアシスタント制度の充実を図ることを運動する。そして自営業者の職域拡大と支援制度の創設も検討し、医療保険におけるあはきの取り扱いの拡大を図る。

 出張の介助、保険事務の代筆・代読、衛生管理補助の制度化を図り、パソコンによる保険請求のシステム化を推進する。また、「優先調達推進法」の趣旨を自営業にも適用するよう求め、収入を補うために経済的支援を求める。

3.学術研修充実と教育制度改善に取り組む

 多様化するニーズに的確にこたえるために、自らの学術と資質向上の重要性を認識し、スキルアップのための研修会を促進させる。専門性の向上のために認定マッサージの講習会の充実と実施場所の拡大、施術者の資質向上のために、日マ会との共催で、中央及び各ブロック、東洋療法研修試験財団の生涯研修とも併せてあはき研修会を開催する。

 また、各地の盲学校(視覚特別支援学校)の理療科の入学者数が減少している状況を踏まえ、理療科教育のあり方や未来のあはき師を安定的に育てていく事を関係団体と連携して検討する。

4.鍼灸マッサージ保険取扱の拡大と損害賠償責任保険への加入促進

 保険施術により収入増が図られることを目標に、日盲連加盟団体会員が施術者番号を取得し、あはき協保険窓口を利用することで、視覚障害者の事務処理支援を行い、会員への普及と啓発に努める。

 また、視覚障害あはき師の営業と生活を守る為、損害賠償責任保険の取り扱いの継続、充実を図る。

5.あはき関係団体との連携と加盟団体の組織強化及び情報交換促進

 あはき推進協議会や鍼灸マッサージ保険推進協議会などと連携し、あはき諸問題に迅速かつ的確に対応する。また、日本あん摩マッサージ指圧師会と日本理療科教員連盟との間で視覚障害あはき師の個別課題に連携して取組む。そして、あはき協議会の運動を推進するために加盟団体のあはき分野の組織化を図る。

 また、あはき業の情報交換の為、あはき協議会情報の発信や日盲連加盟団体からの情報収集を促し、日盲連と加盟団体間での情報連携を充実する。

 以上の事業計画案に続いて収支予算案が報告され、質疑後、拍手で承認されました。

 次いで第3号議案あはき問題戦略会議報告に入り、小川会長から、報告内容は1号・2号議案で話した内容を網羅しているので、これまでの審議を参考にしてほしいと説明がありました。資料が当日配付のため、事前に知るのは難しいが、これまでの審議を参考にしてほしいとの事で、ある程度は納得しました。

 石川県の米島(よねしま)理事長から、戦略会議報告の中に、「各ブロックにおいてあはき協議会を確立してほしい」とあるが、あはき戦略会議の議事録を公表して、貴重な質疑内容を地方のブロックでも共有したいとの提案があり、小川会長はその方向で検討したいとの前向きの答弁をされました。

 役員改選について、小川協議会長から、「会長、副会長が留任、一部の全国委員が変更になった」との報告・提案がされ、拍手で承認後、あはき協議会は終了しました。


★第2日目(5月21日 土曜日)

 午前は「障害者差別解消法をどう生かすか~施行後の課題~」と題して、「基本方針」「差別の考え方」「条例制定の必要性」の3点について、田中弁護士による講演がありました。

 はじめに、世間の見方として障害者は健常者より能力が劣るのは普通であるから、私たちがその範囲で生活をしていくと何のトラブルも起こらない。だが、健常者と肩を並べたり、障害のない人たちを超えるような能力を発揮すると、一部の人たちからは「面白くない」、「障害者より劣るのはくやしい」となる。このような人が差別や偏見を助長しているのではないか、という考えもある。

 しかし、閉じこもっていて「頑張っているねかわいそう」という訳にはいかないのである。どんどん出ていって自分の残された可能性を伸ばしていく。やはり一人の人間として対等な立ち位置で捉えてもらう必要がある、と述べられました。

 続いて、この法律では「不当な差別的取り扱いの禁止」の具体的な定義規定が示されていない、何が差別に当たるのかそれぞれの事例によって異なる。相談はしやすくなったが、差別事例や合理的配慮の不提供の事例を解決する新たな機関を作るということにはなっていないことが課題である。

 そこで、紛争、トラブルとなった障害者と事業者などとの双方から事情を聞いて事実を確定でき、更に助言や指導、監督、事業者名の公表といった権限をもった機関を身近な地域でもつことが同法を生かす手段になる。すなわち、地方公共団体において紛争を解決する仕組み・制度を作る必要がある。

 問題を訴えやすくはなったが、それなりの責任が我々に返ってくることを意識しておくべき。必要な配慮を受けたらしっかりと働き、あとに続く若い視覚障害者のためにバトンをつなぐ考え方で社会の理解を広げていきたいと結ばれました。

 助言者の竹下会長からは、「我慢できない」「納得いかない」と思ったら声をあげるのが大事。声を出すことで次の段階にいけるのを共通認識にして地域の団体活動に生かしてほしいと述べられました。

 午後から、第53回全国盲人代表者会議が行われました。冒頭、竹下会長の「国の制度が動いていく中で、私たちの運動がどうあるべきか、あるいは、どう工夫すればいいのか。そういった議論を含め、積極的な政策論議ができることを期待する」という挨拶がありました。

 平成28年度運動方針(案)では、あはき19条問題を運動方針に追加して承認された後、各団体からの提出議案の確認が行われました。以下は生活分科会、バリアフリー分科会、職業分科会の討議内容です。


1 生活分科会(塘添)

 この分科会では、「障害者福祉制度」「同行援護」「日常生活用具」「医療と福祉」「視覚障害リハビリ」「災害情報」「合理的配慮」「その他」の要望事項について審議し、採択していきます。

 今回は、障害者差別解消法が今年4月に施行されたことを踏まえた要望が多く出されました。

 富山県からは、「同行援護従業者が運転する車での移動時間を利用料金として算定できるよう要望する」の1題を提出しました。  その提案理由として、公共交通機関が未整備の地方では、車の移動による社会参加が不可欠である。事業所の参入を推進するためにも、その利用料金を算定できるようにしてほしい。

 同様な要望が京都府からも出されており、福祉有償運送の利用なども含めた活発な討議がなされ、提出されていた39題全ての要望事項が採択されました。


2 バリアフリー分科会(濱野)

1.安全な移動の確保

 点字ブロックの設置、公共施設の音声誘導装置の設置、安全な観光、以上3件が採択されました。

2.音響式信号機・交差点

 歩車分離式・LED信号機の設置、音響式信号機・エスコートゾーンの設置、環状式交差点の安全性再検討・廃止、音響式信号機の24時間稼働、青信号を察知するアプリの開発など7件が採択されました。

3.交通機関の割引

 JRの単独利用時の距離制限の撤廃・特急券の割引適応、ICカードでの付き添う料金利用、視覚障害者同乗時の高速道路料金の割引など5件が採択されました。

4.交通機関

 ホーム柵の計画的設置、電車のボタン式ドアをボタンの音響化、ホーム内の音響案内装置の増設、優先席に視覚障害者マークの追加、以上4件が採択されました。

5.自筆

 自宅での代読・代筆についてコミュニケーション支援の確立、以上1件が採択されました。また、代筆についての議題は他に3件ありましたが、意見がまとまらず今後検討することとなりました。

6.情報提供

 テレビの緊急放送・翻訳テロップの音声化、重要書類に点字・音声・拡大文字の用意を義務化、すべての選挙で公報を発行、家庭内設備の点字・音声・拡大文字の表示、公共トイレのボタン・ホルダーの統一、以上5件が採択されました。

7.家電製品関係

 視覚障害者にも容易なスマホの開発、音声式ガラケーの生産継続、視覚障害者にも容易なタッチパネルの開発、家電製品の点字表記と音声ガイドの充実、以上4件が採択されました。この中のガラケーの件は富山県から提案したものです。

8.その他

 福祉有償運送制度の外出支援への活用、自動車への車両接近通報装置の徹底、体育施設の視覚障害者への配慮、以上3件が採択されました。

 以上、全提出議題41件、採択された議題34件でした。


3 職業分科会(安田)

 4階小会議室において13時30分から16時まで開かれ、各県から提出された19議題について審議しました。

 以下に審議された議題を記します。

 職業分科会 提出議題計19題

○あはき関係

 1.柔道整復師による保険請求の厳格化と療養費請求について国への適正化を要望する。

 2.あはきの保険取り扱いを柔道整復と同様にできるよう制度改革を求めるとともに、視覚障害あはき師が十分に取り扱い可能な方法の改善を要望する。

 3.鍼灸の療養費支給基準の文言をマッサージと同様に変更を要望する。

 4.あはき治療請求書の様式を、各保険会社共通のものにするよう要望する。

 5.関係機関が一丸となって、視覚障害あん摩マッサージ指圧師、はり師、灸師の新たな雇用や就労形態を見出すための検討を行うとともに、これら視覚障害の免許者が職業生活を営めるような対策を要望する。

 6.政府の方針として地方公共団体に対し、視覚障害あん摩マッサージ指圧師をヘルスキーパーとして雇用するかマッサージを庁舎内で行うことが可能になるよう指導していただきたい。

 7.現在、あはき法に定義がないため、無資格、無免許者を取り締まることができない。無免許業者の横行を止めなければ一般へのあはきに対する正しい知識や情報も浸透しないため、あはき法に定義をもたせることを要望する。

 8.あはき法19条を堅持することを要望する。

 9.視覚障害者マッサージ師に対する「マッサージ補助券」を全国1718市町村が発行されることを要望する。

 10.あはきを業としていくための第一歩である教育現場の教員の資質の向上と生徒の最低2年の現場経験を必須とするよう要望する。

○無資格関係

 1.三療における無資格医業類似行為(リラクゼーション業を含む)の積極的な取り締まり強化とその一掃を強く要望する。

 2.あはき師の業権侵害となる無資格無免許を是正し、視覚障害者の職業自立を確保してほしい。

○一般就労

 1.視覚障害者の職域拡大に向けての調査及び研究を実施し、データベース化するとともに、職能訓練養成機関の充実を要望する。

 2.視覚障害者の採用及び就労機会の拡大のため、採用にあたっての障害者枠の年齢制限を撤廃するとともに、障害者対象の採用試験での受験資格としている「介助なしで職務遂行できる」・「自力で通勤できる」とされている条件の撤廃を要望する。

 3.就労継続支援の定員の最低基準が5人に緩和されるよう要望する。

○職場介助者

 1.民間企業の従業員、公務員、自営業者など、就労の形態に関わりなく、全ての働く視覚障害者がヒューマンアシスタント(職場介助者)を利用できる制度の実現を要望する。

 2.視覚障害自営業者に、代読・代筆等での事務補助を支援するサービスを要望する。

○年金・手当

 1.年金のみで生活している視覚障害者に消費税引上げ額に相当する手当の創設を要望する。

 2.障害基礎年金受給者の自立生活者に高齢者加算を要望する。

 以上19題について審議され、ほとんどが採択されましたが、一部に訂正や加筆された議題もありました。

 提出議題の数から見ても、視覚障害者の就労については、依然として「あはき」が大半を占めている事が分かります。


 分科会終了後、再び全体会議が行われ、3分科会で討議されたまとめが報告された後、岡山短期大学に勤務している山口准教授が目が見えなくなってきたことを理由に授業からはずされる、研究室から追い出される、事務職への職場転換を言い渡されるなどの不当な差別を受けていることに対し、准教授を救うべく日盲連として請願署名を行うことが伝えられました。

 会議終了後、1日遅れの21日朝に富山県を出発し、1日目の旅行を終えて宿泊施設のある浅虫温泉へ向かう旅行団のバスと会場で合流し、南部屋海扇閣(なんぶやかいせんかく)に向かいました(合計40名)。


★第3日目(5月22日 日曜日)

 “活かそう 暮らしに障害者差別解消法”

 “食い止めよう 介護保険給付の低下を”

 “許すな 東日本大震災復興事業の切り捨てを”

 “守ろう、広げよう 視覚障害者の職業領域”

の4本のスローガンを掲げ、第69回全国盲人福祉大会が開催されました。

 第1部の式典では青森県視覚障害者福祉会の佐々木会長が地元主催者団体を代表して歓迎の挨拶を述べた後、竹下会長は主催者挨拶で、「今私たちはまず熊本で苦しんでいる仲間のことを考えなければならない。5年前の東日本大震災の犠牲者は障害のある人が一般の人の2倍を超えるという統計にもあるように、災害時において、視覚障害者を含む障害者が極めて危険にさらされることを繰り返し経験してきた。今、熊本では村上会長以下、多くが避難生活をしている。今、私たちは、熊本の仲間を励まして、東日本で復興半ばの仲間を励まし、ともに元の生活あるいは新たな生活が安定するまで、みんなで応援していこう」と呼びかけられました。

 第2部の大会議事では、次の決議がなされました。

 1.視覚障害者が入院中もガイドヘルパーを利用でき、身辺の世話を看護補助者が確実に実施するよう教育と制度の充実を要望する。

 2.補装具並びに日常生活用具の給付においては、地域間格差を解消するために、品目の指定や耐用年数を国において指針を示し、当事者のニーズに合った品目の支給ができるように要望する。

 3.同行援護事業の充実を図るため、利用者負担を廃止し、ニーズに応じた支給決定がされ、有償運送協議会の許認可が容易に受けられるよう要望する。

 4.選挙公報をはじめとする情報は、点字、音声、拡大文字、テキストデータなど、当事者の必要な媒体で作成し、提供されるよう要望する。

 5.災害時における支援体制を確立し、福祉避難所に白杖や防災ベストなどの必要な物品を備蓄するよう要望する。

 6.弱視者のために公共施設や交通機関の照明・表示・サインを見やすくするよう要望する。併せて、各地の医療機関及び訓練施設においてロービジョンケアが実施されるよう要望する。

 7.視覚障害者の安全な移動を確保するため、誘導ブロック、エスコートゾーン、音響式信号機、室内用誘導ブロックなどの拡大を要望する。

 8.テレビのニュースや緊急放送における字幕スーパーの音声化と外国語の日本語吹き替えを要望する。

 9.視覚障害者の就労を拡大するため、改正障害者雇用促進法に基づき、点字やパソコンを使用した採用試験の実施や就労を継続できるための合理的配慮が提供されるよう要望する。

 10.無資格医業類似行為者を取り締まるため、鍼、灸、マッサージの定義を明確にし、無資格業者の養成所を排除するとともに、柔道整復師による違法な保険取扱いを規制するよう要望する。

 11.視覚障害者の自立と社会参加を促進するため、歩行訓練士を増員し、配置基準を定め、どこででも歩行訓練が受けやすい環境を整備するよう要望する。

 12.インターネット取引などにおける個人認証やセキュリティー対策のための画像認証、分かりにくいID、パスワードなど実質的に視覚障害者を排除する効果のある認証方式を改め、視覚障害者も利用できるインターネット環境の整備を図るよう要望する。

 私たちはこの大会に参加し、視覚障害者の現状と今日的課題、福祉に関する情勢と運動の展開等を理解し、また、会場で多くの仲間と集い、連帯の輪を広げました。

 来年は、徳島県で開催されます。今年同様旅行団を結成して、観光も計画されると思いますので、共に参加し日盲連大会の雰囲気を味わうとともに、土地の風に触れる旅に参加しましょう。



◆第62回全国盲女性研修大会・福岡市大会

女性部部長 柳田(やなぎだ) 信子(のぶこ)

 古来より東アジアに開かれた玄関口、歴史と文化、人情味あふれる町福岡市で8月21日(日)から23日(火)にかけてホテル「ニューオータニ博多」において研修会が行われました。

 ☆ 一人ひとりを大切に 合理的配慮と思いやり

 ☆ あなたもわたしも社会の主役 解消しよう心のバリア

 ☆ 向こう三軒両隣 命を守る地域の輪

 ☆ 文化やスポーツに親しんで 社会参加の促進を

上記のスローガンのもと、研修会が行われました。

今年は、初日は移動のみです。


 2日目は午前9時30分から代表者会議が開始されました。最初に、小川日盲連副会長、前田協議会長の挨拶の後、97名の出席者のもと、議事が行われました。

 1.平成27年度事業報告、収支決算並びに監査報告

 2.平成28年度運動方針、事業報告案並びに予算案

 3.代表者会議、ブロック提出議題について、訂正あるいは追加の項目がないことを確認

 4.大会宣言案・決議案について

 5.研修会・大会の役割分担について

 6.会報「あかね」の原稿依頼について

 7.平成29年度、第2回代表者会議の持ち方について

 8.その他、熊本地震災害の募金について

 第1号議案から第8号議案まで長時間にわたり項目ごとに審議して承認されました。

 午後1時から第1部の講演会が行われました。講師にフリーアナウンサーの林田スマ氏を迎え、「言葉の花束」の演題で、ステキなご家族の話を方言をまじえながら、笑いあり涙ありの心にしみ渡る貴重な講演でした。

 第2部は、全国から9名の代表者のレポート発表と意見交換会が行われました。テーマは「福祉サービスを利用して思うこと」です。いろんな福祉サービスが受けられるようになり、私たちの生活が豊かになり、気持ちも心も強くなり、仲間を思いやる気持ちが増えたことなどを発表されました。


3日目

 第1部は式典が行われました。続いて第2部は最初に議事が行われ、いずれも拍手で承認され、最後に宣言と決議が読み上げられ満場一致の拍手で採択され、3日間の暑い暑い研修会は終了しました。来年は群馬県で開催されます。

 今回は残暑の厳しい中での大会でしたが、参加者全員が無事帰路につけたことがなによりでした。



◆第62回全国盲青年研修大会・千葉県大会

青年部 小林(こばやし) 徹蔵(てつぞう)

 第62回目の全青大会が千葉県のホテルポートプラザちばで9月3日と4日の2日間にわたり行われました。

 ここでホテルの場所と周囲のことを書きます。ホテルは、京葉線の千葉みなと駅で降りて徒歩2分くらいで着きます。この駅は、千葉モノレールの始発駅になっています。

 さて、駅に着くと沢山のボランティアの人がホテルまで案内していただいたのですんなり着きました。

 ここからは大会内容と感想など書いていきます。13時より代表者会議を行いました。15時から各分科会が行われ、今回は、3分科会の内の第2分科会「金融問題、家電製品、IT関連」に一緒に行った濱野さんと参加しました。

 内容は金融機関(銀行やクレジット会社など)での代筆ができるようにとか、タッチパネルが全盲の人に使いやすくしてほしいとか、QRやバーコードのついている位置が触ると分かるようにしてほしいなど、7項目ほど出ていました。この中から、全国委員会には2項目を提出することになりました。

 18時より歓迎夕食交流会の名のもとに、全員で夕食を食べ始めました。食事中にゲームとして全員に番号の書いた紙をもらい、司会が番号を引いて当たった人に千葉県のおみやげを景品に渡されました。30個以上はあったのに私たち二人は何も当たりませんでした。20時すぎに食事とゲームは終わり、このあとは二次会で、希望者が参加でしたが、定員数もあったので私は参加できませんでした。

 さて、私は二次会に出れないので時間が空きました。事前にグーグル検索とマップで調べた、富山にはない〇〇カフェに行ってみようかなと思いました。

 モノレールに乗って4駅、徒歩5分で行ける場所にお店がありました。実際に行くのは視力は弱いし、知らない場所なのでドキドキでしたが行ってみました。雨が降り、少し迷いそうで不安になりましたが何とか到着しました。

 よかったと思いました。お店の名前はアイドルカフェ二年八組千葉店です。ここは、喫茶店で歌をリクエストしたら歌ってもらえる店です。歌は店員さんが作詞して曲をつけた歌です。時々話しに来られます。ここに2時間くらい滞在してホテルに帰りました。知らない土地で、集めた情報を頼りにお店に行くのは私にとって素晴らしい経験になったと思います。

 2日目は9時から、第2研修会「視覚障害者も遊べるボードゲーム体験会」の会場に行きました。ちなみにボードと書きましたがボードは使いませんでした。ゲームは4つ紹介されました。簡単に紹介します。

 しりとりを変化させた頭とり。頭の文字を次の人が最後につけてまた次の人へと渡してゆくゲームです。あとは駅から駅に行く到着時間を当てるゲームと連想ゲーム、犯人さがしゲームでした。盲人用と言うより、誰とでもできるゲームでした。なので友人が集まったときにルールを作って楽しみましょう。

 このような感じで、全青大会が終わりました。感想は、1日目の分科会は視覚障害者が生活するための周りに改善して欲しいことが沢山あることにびっくりしました。そして、周りをよくしてもらうとともに、自分も変わらなくっちゃと思いました。

 今年はオリンピックもあり障害者がニュースになることも多いので、障害のない人たちとどのように溶け込んでいくのかが大変ですね。千葉の皆様ご苦労様でした。



《事業報告》
◆三療部会だより

三療部会長 堀(ほり) 惠一(けいいち)

 平成28年3月6日(日)三療研修会を富山県視覚障害者福祉センターの盲人ホーム施術室において開催しました。

 午前10時から11名の参加で、ボランティアさんとヘルパーさんに施術奉仕をし、ほかは交代しながら施術し合い、それぞれの技術について教え合いました。

 また、午後からは新しく4名が加わり、新しい会員さんが2名もいたので、自己紹介を兼ねて現況などを話していただきました。

 病院に勤めながら、経絡治療を勉強している人。オイルマッサージもやっている人。訪問マッサージに務めている人。デイサービスで働いている人。いろいろ経験しながら治療院を経営している人など、さまざまです。

 その後、交代でそれぞれに気になる部位などへ施術しながら、お互いに技術の交換を行いましたが、施術者自身、患者様の施術をしながらも、結構いろいろな愁訴をかかえていらっしゃるようで、にぎやかな中、いろいろと勉強になった一日でした。

 6月5日、富山県視覚障害者福祉センター2階の盲人ホーム施術室と和室において、三療部会、平成28年度の総会を開催しました。

 午前10時からは12名が出席し、ボランティアさん1名、家族1名に施術奉仕を行い、また、お互いに技術の交換も行いました。

 午後1時からは13名が出席して平成28年度の総会が開かれ、27年度事業報告に続き、決算報告がされ、拍手で承認されました。また杉山(すぎやま)和一(わいち)資料館建築募金への寄付も承認いただきました。

 議事のあと、今後の研修内容について話し合う中で、杉山(すぎやま)検校(けんぎょう)の遺徳について改めて認識を新たにすると共に、実際の施術時に遭遇した患者さんの危険信号など、いろいろな体験談が提供されたりと、にぎやかなうちに終了しました。



◆評議員会・理事会・支部長会・定期会員総会

総務部部長 佐生(さそう) 秀一(ひでかず)

1.平成27年度第2回評議員会及び第3回理事会

 3月29日(日)ライトセンター研修室において午前10時より平成27年度第2回評議員会が開かれ、会長はあいさつの中で、特に「定期会員総会と家族激励大会の参加者が増えてほしい」と話され、それに関連して予算に支部育成費を設けた事への理解も求めました。

 また、今年2月に亡くなられた高岡支部の竹島(たけしま)好子(よしこ)さんが高速点字プリンターを寄付されていた事を話され、ご冥福を祈りました。その他、和式トイレの2ヶ所が近々洋式化される事があわせて報告されました。

 その後、平成27年度補正予算(案)、平成28年度事業計画(案)及び予算(案)が審議され、その後の質疑では家族激励大会参加者の減少や支部育成費などについて意見があり、熱心に討議を交わし、原案通り承認されました。

 その後の議案として、昨年8月から理事1名が欠員となっていましたが、塘添会長から富山支部の濱野昌幸青年部副部長が新しい理事として推薦され、討議の後、承認されました。

 最後に各評議員から自己紹介を兼ねて県などへの要望を聞き、12時30分に会議を終了しました。

 午後1時30分から理事及び監事、15名が出席して、平成27年度第3回理事会が開かれ、議事に先立ち、午前の評議員会で承認された濱野新理事が紹介されました。

 ここでも、同じく平成27年度補正予算案、平成28年度の事業計画案と予算案について、評議員会での意見をふまえて審議検討されました。

 あと、報告の中で、6月19日(日)タンデム自転車講習会の開催にあたりこの4月1日から、タンデム自転車の公道走行が解禁される事から、交通ルールを学ぶ目的であること等が説明されました。以上提出議題3案を全て承認して3時40分に理事会を終了しました。

2.平成28年度第1回評議員会及び第1回理事会

 平成28年5月29日(日)午前10時からライトセンター研修室において第1回評議員会が開かれ、初めに会長は挨拶の中で、4月に起きた熊本地震に対する被災者への義援金募金をお願いされました。

 その他、来年4月1日から社会福祉法人改革によって評議員会、理事会のあり方が変わる事や、今年2月に亡くなられた竹島好子さんから寄付された高速点字プリンターが実際に働き始めた事などが報告されました。

 その後平成27年度事業報告及び決算報告が審議され、原案通り承認されました。

 その他の事項では、理事、評議員のメーリングリストを作成し、希望者には会議資料をデータで送るとの提案が会長からなされ、了承されました。

 会報『ゆきしろ』について、年の前半、後半の発行から、年度の前半、後半の発行に切り替えたいとの提案について、事務局で検討されることなどが決まり、12時過ぎに会議を終了しました。

 次いで、午後1時30分から第1回理事会が役員14名の出席で開かれ午前中の評議員会の審議をふまえ、平成27年度事業報告・決算報告が審議され、それぞれ承認されました。

 その他、ボランティアの方がセンターへ来られる時の不便を解消するため、近くに駐車場の土地を購入した事などが報告され、3時20分に会議を終了しました。

3.平成28年度支部長会及び定期会員総会

 平成28年6月12日(日)午前10時からライトセンター研修室において開かれた支部長会では、28年度の事業計画について審議した後、

① 各支部や協議会、部会の活動状況、問題点について

② 各支部の組織の状況について(特に支部のない組織をどうするか)

③ 日常生活用具についての各支部の取り組み状況

以上の事項について各支部から詳しい報告があり、いろいろ討議されました。

 その他、これまで欠員となっていた理事に濱野昌幸さんが就任した事、同時に今年度から、日盲連のスポーツ協議会長に選任された事などが報告されて、12時過ぎに支部長会を終了しました。

 午後1時からは、平成28年度定期会員総会が開催され、式典に先立ち、27年度に亡くなられた会員の方々に対して1分間の黙祷を捧げた後、塘添会長から射水支部の戸井(とい)秀雄(ひでお)さんに感謝状が贈られました。

 会長はその後の挨拶の中で、大きな成果として、

① トイレの洋式化が認められ、県が予算化した。

② 職域拡大につながるヘルスキーピング事業が今年度も認められた。

③ 4月1日からタンデム自転車の公道走行が解禁された。

以上の3点について、県や顧問、関係者にお礼を申し述べられました。

 続いて、来賓の野上浩太郎参議院議員、田畑裕明衆議院議員(代理)、五十嵐務県議会議員、富山県厚生部部長(代理 齊木(さいき)障害福祉課課長)、富山県社会福祉協議会会長(代理 上野専務理事)、富山県身体障害者団体協議会会長(代理 久々江(くぐえ)事務局長)の各氏から祝辞をいただきました。また、宮腰光寛衆議院議員からは祝電をいただきました。

 次いで、出席者(委任状)を確認し、総会議事に移りました。議事は、平成27年度事業報告及び決算報告、平成28年度事業計画及び予算について審議が行われ、原案通り可決されその後、今年度県への要望事項について取りまとめた原案の報告、熊本地震に対する義援金などのお願いもされて、最後に安田副会長の閉会の辞で総会を閉じました。

 総会終了後、親睦会が開かれ、県内各地から集まった会員は互いに旧交を温め、県協会や各支部での活動を語り合いながら、この日の日程を終了しました。



◆タンデム自転車講習会

魚津支部 佐生 秀一

 2016年6月19日(日)、初のタンデム自転車講習会がライトセンター研修室において開催。

 この講習会は富山県サイクリング協会と富山県視覚障害者協会の共催で開かれ、平成28年度身体障害者スポーツ活性化事業としても開かれました。

 富山県サイクリング協会や富山県視覚障害者協会の会員、ボランティアの方など、約45名が参加して「祝・公道走行解禁記念タンデム自転車講習会 ペアで動きルールを守って楽しむ富山」の横断幕が飾られた中、午前9時30分から開会。

 塘添会長は挨拶の中で、「協会では7年ほど前からタンデム自転車体験会を開いてきたが、富山県サイクリング協会や関係者、会員やボランティアの方などの協力をいただき、今年4月1日に富山県内の公道走行が解禁されたことは大変うれしく、皆様に感謝を申し上げます」と述べられました。

 また、タンデム自転車の公道走行が認められたのは全国で12番目になること、公共交通が不便な所では視覚障害者の有力な移動手段として期待ができること、その上で事故を防ぐには、ハンドルを握るパイロットはもちろん、後ろに乗るCOパイロット(視覚障害者)もルールを知っておく事が必要であり、交通ルールをきちんと守ってタンデム自転車を楽しみましょうと挨拶がなされました。

 次いで、富山県サイクリング協会・村上会長はあいさつで以下の話をされました。

① この講習会は富山市の出前講座でもあり、日本サイクリング協会の正式なタンデム自転車パイロット講習会も兼ねている。

② サイクリング協会員は受講者であると同時にボランティアの役目も担ってほしい。

③ タンデム自転車を楽しむには交通ルールを学んで、運転技術も高めてほしい。

 続いて講習会に入り、講師の富山市・市民生活部次長、生活交通安全課担当の富山(とみやま)利也(としや)さんの話を聞きました。

 4月1日に公道走行が解禁されたばかりとあって、今日は最初のタンデム自転車講習会とのことです。「タンデム自転車とは大人が二人座る事ができる乗車装置を備えた自転車」であり、前後の人の意思疎通が大切、と強調されました。

 タンデム自転車を利用するにあたり、守っていただきたい交通ルールとして、一般の自転車と違い、タンデム自転車は歩道を走る事ができない、車道を走るのが原則との事です。その他にもいろんなルールの説明があり、会場からの質問にも答えられました。

 講習を終えた後、参加者は歩いて神通川河川敷に移動、私は旧盲学校の後輩を誘ってペアを組み臨みました。乗車する前に注意や説明を受けた後、ここから実際に走行練習です。

 我々二人は、お互いにペアを組むのが2年ぶりとあってか、始めは呼吸が合わず、パイロットになってくれた彼の方もペダルのふみ始めに苦労していました。

 実技講習を終え、センターに戻って昼食を取る前に、今回講習会を受けた皆さんに「タンデム自転車講習終了証」が発行されました。

 その後、雨が降ってきたので午後の部は中止かと心配されましたがやがて小降りになったこともあって、再度6台のタンデムに分乗して、富山大橋の下を往復する約3キロのタンデム走行を楽しみました。雨が降ったこともあり、午前とは違って涼しさも感じられる良い走行でした。

 現在、富山県視覚障害者協会では6台のタンデム自転者を所有しており、希望者に無料で貸し出すので、多くの皆さんの利用をお願いしたいと言うことです。この講習会の記事を読まれた皆さんの中で、1度体験してみたいという方がおられましたら、ライトセンターに問い合わせてみてください。

 終わりに、今回の講習会を企画、実行、協力していただいた関係者やボランティアの皆様、本当に有難うございました。



◆ボランティアと利用者交流会

施設部部長 上坂(こうさか) 敏彦(としひこ)

 7月3日(日)、ボランティアと利用者交流会を、昨年富山市西町に完成したTOYAMAキラリで行いました。

 10時30分よりTOYAMAキラリ9階、富山第一銀行本店大ホールにて開会し、塘添会長は挨拶の中で、「みなさんには、熊本地震の義援金に対するお礼と日頃のわれわれの活動はボランティアさんあって行えるのです」と感謝を述べた。

 今年の意見交換会、「雑誌」にスポットをあててみました。県内にも音訳ボランティアさんが製作する「声の雑誌」はあります。全国的にどれくらいの数があるのか見ると、週刊・月刊・季刊などタイトル数では、点字雑誌が100、音訳は400タイトル(カセット・デイジー・データなど媒体が重なる物もある)を越しています。豊富な雑誌とボランティアさんの努力に少しでも接してもらいたく取り上げました。

 グループ分けの前に、ひまわりの会の小池さんに「分読(ぶんどく)」について話してもらいました。分読とは、週刊誌のような速く読み上げる時に1冊を何人かに分けて読むことです。これは、パソコンとネットワークで繋がっている時代だからできる技であり、本来1冊を独りで読んでいたものが、分読には「今この瞬間仲間も頑張っている」という連帯意識が感じられると話されていました。

 意見交換会で話された内容は、今後の参考としていきます。午前の終わりに、キラリ館内の市立図書館とガラス美術館の説明を声のライブラリー友の会の方にしてもらいました。

 午後は、TOYAMAキラリをグループに分かれて見学しました。キラリは、隈(くま)研吾(けんご)氏デザインの複合ビルで、新国立競技場の設計でも名前が話題になりました。館内は、富山市立図書館が3階から5階で、3階の児童図書フロアーには、日当たりのよいキッズコーナーもあり、4階は一般書籍、5階には参考図書フロアーで、音訳図書はこの階に保管されていたように思います。富山市以外の方は、ライトセンターを通して図書館間の貸し出しで利用できます。

 富山市ガラス美術館は、2階から6階に、展示室、ギャラリー、グラスアートガーデン、ミュージアムショップなど見所いっぱい。休憩コーナーもあり、みなさん思い思いにまわられていました。

 午後3時には、全員もとの9階大ホールに集合し、堀副会長が今日の感想と閉会の挨拶をし、交流会を終了しました。今年も多くのみなさんに参加いただきありがとうございました。

 帰りは、富山市中心地に来ているので買い物でもと現地解散とし、各自公共交通機関を利用して帰宅しました。



◆第65回点字競技会・第17回パソコン競技会、iPhone体験会

文化部 梅本 直明

 今年度も恒例の点字競技会・パソコン競技会が、8月28日(日)富山県視覚障害者福祉センターで開催された。点字競技会は65回目、パソコン競技会は17回目となる。成績優秀者には富山県知事賞や富山県議会議長賞をはじめ、協賛社である毎日新聞社・北日本新聞社から表彰される。

 今回は点字競技に16名、パソコン競技(携帯電話も含む)に9名が参加し、合わせて25名の会員が技を競った。

 点字競技から開始され、記憶書き、聞き書き、写し書き、速読みの4種目。

 パソコン競技は朗読文聞き書き、短文聞き書きの2種目で行われ、それぞれ10分間にどれだけ多くの文章を正確に書けるかで競われた。

 パソコン競技前のオリエンテーションでは集計のためあらかじめ記憶場所を設定するように説明されたが、ほとんどの参加者がWindows10を採用しており、便利さと複雑さの中で戸惑う参加者もいて準備にはいつも以上の時間を要した。

 オリエンテーションの後、早速点字競技から行われたが「練習無しですぐ競技に入りましょう」との声が上がり、参加者の気合と意気込みが感じられた。

 パソコン競技を終えた後、採点のため記録データを収集するに当たり、準備の時と同様に記憶場所を検索するのに時間がかかり、主催者として反省するところである。

 午後は「iPhoneをsiriで使ってみよう!」と題して安田副会長の詳細な説明を聞いた後、実際に使ってみてsiriのユーモラスな回答があったりしてその面白さと便利さに触れ楽しい体験会となった。

 同じ協会会員の仲間を賞賛することは少々おこがましいが、安田副会長のITに関する豊富な知識と、音声を頼りにパソコンやスマートフォンを使いこなす技量に頭が下がる思いである。

 体験会終了後成績が発表され(成績結果は別記します)、団体戦優勝チームには県知事賞と毎日新聞社賞が授与され、準優勝のチームには北日本新聞社賞、3位のチームには当協会会長賞が授与された。個人の成績優秀者にも県議会議長賞や、日本赤十字社賞など各賞が与えられ、賞状にトロフィー、更に副賞と、中には持ちきれないほどの賞品を贈られた会員も居て、「トラックを呼んだら」のジョークが出るなど和気藹々の表彰式であった。

 表彰式の後講評が行われ、点字競技の採点に携わってくださった富山県立富山視覚総合支援学校の4名の先生方を代表して土田(つちだ)庄二(しょうじ)先生は、年々技術の向上がみられ、今回は写し書き競技において1頁半に及ぶ問題文にも関わらず記録を更新した会員を賞賛された。

 また、「iPhone」と書くのに大文字を正しく書くようにと指摘され、急ぐゆえに点筆を引きずる書き方はしないようにとの指導も受けた。

 パソコン競技の審査・講評くださった「ひまわりの会」の駒方(こまがた)三千代(みちよ)さんからは、今回は同音異義語の出題が多かったわりには漢字変換の誤りが少なかったことを賞賛され、点字競技同様に参加者の技術向上が伺えるとの高い評価をいただいた。また、改行ミスは5点減点となることを教えてくださり次回からは気をつけるようにとの指導もあった。

 後日耳にしたことであるが、短文聞き書きの競技においてこれまでは15~16項目の記録であったが、今回は19項目まで書き込んだ参加者があり、驚きの声が上がっていた。

 また、9月14日付け北日本新聞「記者ぶろぐ」コーナーに本競技会の取材を基にした記事が載せられており、紙の上の凹凸に触れるだけで1分間に321文字を読むことができると聞いた記者の驚きの感想が記載されていた。

 本競技会開催にあたり、審査してくださった富山視覚総合支援学校の先生方、問題文章の読み上げから審査に至るまでご協力いただいた「あゆみ会」・「ひまわりの会」の皆様、そして、準備から運営に携わってくださったセンター職員の皆様に対し改めて敬意を表すると共に厚く御礼申し上げます。


平成28年度 第65回富山県点字競技会 成績結果(敬称略)

 団体の部

第1位 富山市Bチーム 上沢(うえざわ)淳一(じゅんいち)・高島(たかしま)ヒサ子(ひさこ)・谷内(たにうち)幸子(さちこ)

第2位 射水市チーム 鈴木(すずき)修博(しゅうはく)・岩黒(いわくろ)勝義(かつよし)・本江(ほんごう)とみ子(とみこ)・塘添(とうぞえ)誠次(せいじ)

第3位 高岡市チーム 松波(まつなみ)律子(りつこ)・田口(たぐち)明美(あけみ)・上坂(こうさか)敏彦(としひこ)・山口(やまぐち)勇(いさむ)

 個人総合(一般の部、中途失明者の部の総合)

第1位 上沢淳一(富山市) 富山県議会議長賞

 一般の部個人総合

第1位 上沢淳一(富山市) 日本赤十字社富山県支社賞

第2位 松波律子(高岡市) 富山県視覚障害者協会長賞

第3位 鈴木修博(射水市) 富山県視覚障害者協会長賞

 中途失明者の部個人総合

第1位 塘添誠次(射水市) 日本赤十字社富山県支社賞

第2位 谷内幸子(富山市) 富山県視覚障害者協会長賞

第3位 山口勇(高岡市) 富山県視覚障害者協会長賞

 田島杯 佐生秀一(魚津市) 富山県視覚障害者協会長賞

平成28年度 第17回パソコン競技会 成績結果(敬称略)

第1位 田口明美(高岡市) 富山県視覚障害者協会長賞

第2位 山口勇(高岡市) 富山県視覚障害者協会長賞

第3位 上沢淳一(富山市) 富山県視覚障害者協会長賞



◆平成28年度宿泊研修「視覚障害者と家族激励大会・歩行訓練・研修会」

厚生部部長 本江(ほんごう) とみ子(とみこ)

 平成28年度視覚障害者と家族激励大会ならびに宿泊研修会が、9月10日(土)・11日(日)に富山支部担当で立山国際ホテルにおいて開催されました。

 激励大会は14時より山内副会長の開会宣言に始まり、続いて塘添会長の挨拶があり、その中で今年度の大きな動きとして、4月1日から「障害者差別解消法」及び「障害のある人の人権を尊重し、県民皆が共に生き生きと輝く富山県作り条例」が施行されたこと、また同じく4月1日からタンデム自転車での一般公道の走行が認められたことなどについて話されました。

 この後、富山支部堀会長そして富山市市長森雅志様(代理 富山市障害福祉課課長代理桜井(さくらい)光王(みつお)様)、富山市市議会議員村上和久様、富山市身体障害者福祉協議会会長堀恵一様(代理 富山市身体障害者福祉協議会副会長岡本(おかもと)武勇(ぶゆう)様)より歓迎のお言葉をいただきました。

 大会終了後15時より山岳歩行訓練。今回はゴンドラに乗るという企画もあり、バスにてゴンドラ乗降口まで行き、4人1組でゴンドラに乗り山頂へ向かいました。

 ゴンドラは途中何度もガタガタと音をたてて揺れ、窓から見える傾斜の強い山をゆっくりと山頂へ。天候は曇り空で、そのせいか上にあがるにつれガスが濃くなり、真白く何も見えなくなりました。

 山頂駅に着くと、とても寒く空気が冷たく感じられました。少し散策後、再びゴンドラに乗り山を下りました。皆さん揃ったところで、足に自信のない人はバスに乗車し、その他の人は約1.6kmをホテルまで歩いて坂を下って行きました。途中所々で川の流れる音も聞こえ、気持ちよく歩いてきました。

 そして、18時30分から懇親会。ここでは談笑したりカラオケなどで楽しい時間を過ごしました。

 二日目は10時から研修会。今回は大山歴史研究会・山森清様を講師に迎え、「大山地域(小見(おみ))の歴史~苦難の地水工事から富山県への発展へ~」と題して御講演いただきました。

 大山地域(小見)は富山県の右下にあり、その地域には立山連峰の山々を源とする常願寺川が流れ、その支流の和田川の源流域には有峰ダムがあります。

 またこの地域の「原」や「花きり」には縄文遺跡があり、縄文中期から人が住んでいたこと、そしてこの地域の「亀谷(かめがい)」では亀谷銀山が開かれ、加賀藩の財政を支えていたこと、佐々成政の埋蔵金伝説の話など現在に至るまでの歴史について話されました。

 次に常願寺川について。この川は度々氾濫を起こす暴れ川として恐れられていたそうです。そのため昔から堤防や松の木を植林するなどして地水工事が行われてきました。そして、現在ではここに白岩(しらいわ)砂防堰堤(さぼうえんてい)と本宮(ほんぐう)砂防堰堤が建設され、そのおかげで洪水は殆どなくなりました。

 またこの豊富な常願寺川の水を利用して水力発電事業も進められ、それに伴い発電所建設が行われ、そのため資材の搬入などで鉄道も整備されていきました。この発電所建設により、多くの電力を得ることで富山は産業も発展し豊かな県となりました。

 更に、山々から流れ下る水はミネラルが豊富なため、おいしいお米・おいしい魚が取れます。そして、富山の水道水は世界的評価機関のモンドセレクションで3年連続金賞を取るなど、高い評価を受けています。

 この講演で私たちはこの自然の恵みに感謝し、先人たちが残してくれた自然を大切にしなければならないと思いました。

 講演終了後、来年度担当の高岡支部・副支部長徳市秀晴さんより挨拶があり、大会は終了。そして昼食後解散となりました。

 この大会に参加していただいた皆様、この大会運営に携わってくださったセンター職員の皆様、役員の皆様ありがとうございました。来年も多くの皆様に参加していただきますよう、宜しくお願いします。



◆県内市町村における日常生活用具給付制度 調査報告(平成28年度)

総務部部長 佐生 秀一

 昨年7月8日に開催された、厚生労働省から技官を講師に迎えての、日常生活用具給付制度についての研修会では12市町の福祉関係者の方々にお集まりいただき、そして4項目42品目に渡る日常生活支援用具の事前調査に回答をいただきました。

 今回、各市町村では、平成28年度の予算案の編成作業に着手されるのにあわせ、改めて15市町村に対して、昨年の10月26日付で日常生活用具給付制度に関するお願いの文書を送付させていただきました。

 日常生活用具の給付において、対象品目や対象者の拡大、製品価格の値上がりに伴う基準額や耐用年数を改善していただきたく、改めて今回の実施となりました。

 そのことを踏まえて、今年度4月以降に、各支部長さん方にお願いして地元自治体に、日常生活用具変更点について、また、支部のないところについては電話にて聞き取り調査を行いました。

 以下はその調査結果です。


1 情報・意思疎通支援用具について

 目的の異なる機器の給付依頼に対し、同じグループにあるため、すでに受けている機器の耐用年数を過ぎない限り給付対象とならないことが大きな問題となっています。

 明らかに目的の異なる品目につきましては個別に対応していただき、給付が受けられるようにしてください。

 射水市 情報・通信支援用具(点字プリンター・画面音声化ソフト・画面拡大ソフト・その他視覚障害者用アプリケーションソフト等)、「5年から3年」、10万円

 南砺市 情報意思疎通支援用具について、視覚障害者用地デジ対応ラジオを新たに給付品目として追加

2 製品価格が大幅に値上がりしている品目について

① デイジー対応機器 再生専用  48,000円

 高岡市・射水市・南砺市はポータブルレコーダーの基準額(再生用)

 旧:再生用 35,000円  新:再生用 48,000円

② 歩行時間延長信号機用小型送信機  12,000円

 南砺市からの回答では、シグナルエードに対応するため現在の基準価格7,000円から12,000円に改正。

 上市町、歩行時間延長信号機用小型送信機は、平成28年度で対応。

③ 視覚障害者用腕時計  触読式 14,000円 音声式 19,000円

 南砺市は、盲人用時計のうち触読式は過去に給付実績がないため今後給付に関する相談や申請がございましたら地域の実情に合わせて金額の変更を検討したいと言うことでした。

 上市町は、視覚障害者用腕時計について、平成28年度で対応という回答でした。

3 給付品目の中に「視覚障害者のみの世帯又はそれに準ずる世帯」という制限のある品目があります。この条文を削除して対象範囲を拡大してください。

 高岡市、音声式体温計の要件

  旧:視覚障害者のみの世帯及びこれに準ずる世帯

  新:世帯要件無し(視覚障害者1・2級)

 南砺市では、命にかかわるような緊急を要する際に使用する給付品目について対象者を拡大し障害者のみの世帯又はそれに準ずる世帯の条文を削除します。

  具体的品目:火災警報器・自動火災消火器・聴覚障害を対象とする聴覚障害者用屋内信号装置の3品目

4 点字ディスプレイについて

 「視覚障害と聴覚障害の重複障害」でなければ給付が受けられないとありますが、平成19年に厚生労働省から視覚障害者単独での給付が受けられる旨の通達が出ていますので、改善してください。

 富山市、点字ディスプレイの身体障害者手帳区分が4月1日から、視覚障害1・2級に変更になりました。

 射水市、点字ディスプレイ、2級以上・18歳以上

 南砺市、厚生省が示す日常生活用具3症例で確認し視覚障害者単独での給付を認める。

 上市町は、平成28年度で対応。

 また上市町から、その他として点字図書の給付を「上市町障害者等日常生活用具給付事業実施要綱」に取り入れ、「上市町点字図書給付事業実施要綱」を廃止。


 こちらからの質問に対する解答は以上ですが、これらの市においては平成28年4月からの改正になりました。

 他の、滑川市・魚津市・黒部市・氷見市・砺波市・朝日町・立山町・舟橋村では変更がなされていませんでしたが、多くの自治体からは、今後前向きに改善していきたいとの解答がなされました。

 この日常生活用具給付制度についての問題では、先の9月6日(火)富山県において開催された北信越ブロックの視覚障害者会長会議の中で、富山県からの議題として北信越各県に、その進行状況を伺いました。

 しかしながら他の4県も、日常生活用具の給付改善には至っていない現状を前にして、日盲連側から、今年度から施行された障害者差別解消法、視覚障害者に関わる合理的配慮と言う法律の施行の観点から、この日常生活用具に関してもこれに当てはまる事から、このことを表に掲げて、各市町村窓口へ出向き強く訴えていく、各視覚障害者協会は動いていくべきと話されていました。

 終わりに私を含めた各地の支部長さんにおかれましては、今後もきめ細かに役所に足を運び、意見・要望等を言える環境を作ることが必要であると今回の調査で改めて感じました。



《みんなの広場》

◆第69回全国盲人福祉(青森)大会ツアーに参加して

魚津支部 佐生 真理

 平成28年5月21日(土)から23日(月)の三日間に渡る全国盲人福祉大会(青森県)旅行団の一人として、今回2年ぶりに夫婦で参加してきました。

 第1日目、早朝6時10分JR富山駅集合。私は北陸新幹線開業後初めての乗車とあって少し興奮気味。そのうえ大宮からの東北新幹線乗車も初めてとあって、計画当初から楽しみにしていた今回のツアー参加でした。

 総勢40名の旅行団は、新幹線「はくたか・はやぶさ」を乗り継いで12時半ごろには青森駅に到着。数年前では予測もしなかった1時ごろには当地での昼食、青森の「みちのく料理西むらアスパム店」では、たらのじゃっぱ汁(あら汁)を味わうなど老舗の郷土料理店でお腹を満たした後、最初の観光地青森市文化観光交流施設「ねぶたの家ワ・ラッセ」へ向かいました。

 この施設は、ねぶた祭の歴史や魅力を余すことなく紹介し、ねぶたのすべてを1年を通じて体感することができる所です。

 1階の「ねぶたミュージアム・ねぶたホール」は、この施設のメインとなる部分で、2階まで吹き抜けになった広大なスペースです。毎年、祭本番に出陣した大型ねぶたを常設展示し、触ることができるパーツねぶた、制作者の特徴が表れるねぶた面など所狭しと展示・紹介されています。

 館内には三味線・笛・ねぶた囃子が流れる中、午後3時からは本番さながらにねぶたの実演が行われ、その迫力を肌で体感し短い一時を過ごしました。

 続いて午後4時ごろ、八甲田丸の見学へと向かいました。青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸は、青森第2岸壁に係留(けいりゅう)した状態で展示された博物館船で、ここは青森市の文化交流施設・歴代の青函連絡船では最長となる23年7ヵ月間運航されたそうです。

 内部は地下1階(第二甲板)から4階(航海甲板)まであります。1階(車両甲板)には、北海道で特急として使用されたキハ82形特急形気動車や郵便車スユニ50などが展示されていました。

 また、2階(船楼(せんろう)甲板)、3階(遊歩甲板)は、普通船室(桟敷席、座席)、グリーン船室(桟敷席、座席)、寝台室などが一部当時のまま残され、寝台を除き実際に座ったり横になったりもできます。

 私は実際の青函連絡船には乗船したことはありませんが、その大きさと当時の生活ぶりを感じることができました。

 その後、翌日行われる大会会場に立ち寄り、本協会会長・副会長の2名と合流し、宿泊先の「青森の奥座敷」とも呼ばれる浅虫温泉「南部屋海扇閣(なんぶやかいせんかく)」へ向かいました。

 到着後、温泉につかりその後の夕食懇親会では、ここでも地元の美味しい料理を食べながら皆さんのカラオケを楽しみ、そして、夕食終了後はホテルのロビーにて津軽三味線の生演奏が催され20分余り耳を傾けました。

 第2日目、まずツアー参加者は全国盲人福祉大会に参加。9時45分から「リンクステーションホール青森」において、視覚障害者、関係者約1500名が参加して第69回全国盲人福祉大会が盛大に開かれました。

 式典では日盲連顕彰等の受賞者に表彰状や感謝状が贈られ、また、多くの来賓からの祝辞が述べられました。

 大会終了後、バス車内で昼食を取り、その後津軽半島北端へ向かいました。竜飛崎(たっぴざき)は風力発電所がある所で、かなり強い風が吹いていました。

 青函トンネル記念館はあいにく休みのため、地下トンネルへ降りる事はできませんでしたが、今年二月始めの勉強会で、青函トンネルの歴史(完成までの苦悩)等学習することができたこともあってこうして実際に訪れただけでも良い思い出になりました。

 その後近くにある津軽海峡冬景色歌謡碑から流れる、石川さゆりさんの歌「2番」を幾度か聞きながら階段国道を歩いて散策し、竜飛崎温泉「ホテル竜飛」へ向かいました。

 昨日よりのんびりした気分で温泉につかり、夕食では魚貝類を腹いっぱいいただきこの夜私はほろ酔い気分でカラオケのマイクを握り、旅行団最後の夜を楽しみました。

 第3日目、朝9時に「ホテル竜飛」を出発し、バスは下北半島側の海岸に沿って津軽半島を南下。約20キロ離れた北海道の松前半島や約30キロ離れた下北半島が近くに見えるとの事ですが、今日は天気が良すぎて霞んでいるため、よく見えないとのことでした。

 10時半頃、津軽三味線発祥の地、金木町(かなぎまち)に到着。津軽三味線会館で本場の生演奏を聞きました。

 その後観光物産館で昼食と買い物をした後、吉(よし)幾三(いくぞう)コレクションミュージアムを見学。建物は3階建て、特に3階のホールはとても音響の良いスタジオになっていました。

 こうして青森滞在中の三日間は天候にも恵まれ、女性の楽しみの一つであるショッピングも行って、新青森駅15時52分発の東北新幹線はやぶさ、その後の北陸新幹線かがやきを乗り継いで富山への帰路に着きました。



◆湾岸サイクリング

富山支部 柳井(やない) 勇二(ゆうじ)

 富山湾岸サイクリング2016は7月24日に氷見を中心に行われました。コースは以下の4コースです。

1.チャレンジコース 169km

 氷見、朝日、越中宮崎駅(ヒスイ海岸駅)

2.ロングコース 126km

 氷見、黒部漁港

3.ミドルコース 90km

 氷見、ウェーブパークなめりかわ

4.サイクリングコース 38km

 氷見、海王丸パーク

 私たちタンデムは、4番目のサイクリングコースに参加しました。今年の4月1日からタンデムの一般公道走行が富山県でも認められたため、参加できることとなりました。その日は天気もよく暑い1日でした。

 タンデムで参加した多くのメンバーは、氷見から海王丸パークの往復38キロを走り切りました。自分は海王丸パークから氷見へ帰る20キロを走りました。

 自分自身は小さいころに、近所を自転車で走ったことはありましたが、このような長い距離を走ったことはありませんでした。

 午前8時にスタートし午後3時ごろに終了しました。スタートしてみると、多くの人の声が周りで聞こえました。

 中でも印象に残ったのは外国人の声が多く聞こえました。英語をはじめ様々な国の言葉が耳に入ってきました。なるほど、大きな大会に参加しているんだなあと実感しました。

 その後は周りの音や風を感じながら順調に走り続け、休憩をはさみながらゴールとなりました。ゴールになったときにはやり切ったという達成感がありました。

 自分にとってこの大会に参加できたことは大変ありがたいことでした。なによりも、一般の人が参加する大会に視覚障害者が参加できたことは大変大きなことでした。サイクリング協会会長はじめ多くのみなさまの協力により、わたくしたちは参加することができました。ありがとうございました。

 今後もこのような大会に参加できることを願っております。また、多くの視覚障害者の方も参加されることを願っています。



◆あなたは本当に誰

富山支部 小林(こばやし) 忠之(ただゆき)

 「自己こそ自分の主(あるじ)である」

 他人がどうして自分の主であろうか。自己をよく整え(注:自然界)、人間を含めてすべてのものは直接の条件、因(いん)と、数多くの間接の条件、縁(えん)、これによって止まることなく消滅変化を移り変わっているということ。ものにはこれという実の体、これという固有なものがなく、人間の知恵、計らいで善し悪しを決めつけることができないのであります。

 にもかかわらず、悩み苦しみを救うために真実からの智慧(ちえ)に対して、人間の知恵は固定的に決めつけている。この姿を、迷いであると気づかせた上で、人間関係で、自分と人との間の領域をこれはここまでというものがないから非常に難しい事ではありますが、これを縄張りとして、その領域を侵さないようにするということがより大事になってくるのであります。そういったことのできる、あるいはする人ならば得難き主を得るであろう。

 西の方の哲人は実存と言っています。「ほかならない自分。自分はどこまでもほかの人でなく、自分は自分であるということの自覚」と言っています。

 自分の自、古来中国の漢字で言いますと自の語源は鼻。鼻の漢字は上に自分の自。この上の字が訓読みで「はな」で、田んぼから下は音読みだそうです。音読みで「び」と言います。

 自分を表すときに、人との話し合いの中で自分に疑いが出たときに自分の鼻に向けて腕を前に出して人差し指で自分の鼻を示して、「この私が」という行動が自然に行われるのであります。

 自分の鼻は自分で直接見ることはできません。鼻を見るときは何かほかのもの、例えば鏡で間接的に見る以外にありません。そのように自分の過ちはなかなか見えないのであります。しかし、人の過ちは手に取るように見えるのであります。これが自分の至らないところであります。これからも反省したいと思います。

 自分と他人との争いの中で何かの拍子(ひょうし)に自分のことは自分が一番よく知っているということがありますが、本当は一番分かっていないのは自分でないかと思います。

 このようなことから、「善し悪しの文字をも知らぬ人はまことの心なりけるを、善悪の字しりがおは、おおそらごと、おお嘘つきのかたちなり」。

 「是非しらず」こと、ものの道理や善し悪しを知っているか知らない。「邪(じゃ)正(しょう)(邪は間違ったよこしまな考え。正は正しいものの道理)」、真実にかなったものの見方もわからない身と言っている人があります。

 ギリシャのことば「汝自身(自分が何でも知っているようなつもりであって、一番迷いに狂っている自分)を知れ」。

 人間は何か知っているつもりであるが、本当は無知なのだ。自然界のありのままの姿は、時間的にも空間的にも過去現在未来、思い巡らしてみると、ことの善し悪しを一時(いっとき)の自分の計らいで思い計ることのできないという人間の力を超えた自然の流れ、ありのままの姿だということをいっていると思います。これは私のあくまでも思いであって本当のところは分かりません。

 また、ソフィーという本の中に、「賢い人は知らないというたった一つのことを知っている」と言っています。ここからは、体と心についての言葉があります。

 「無記(むき)」この中に、「善悪は人間のつくりあげたものであって、元々自然界にはありません」。次に、「体と心とはひとつとは言わない」。それから、「体と心は別々とは言わない」とあります。

 「友よ、それは例えば、二つの葦(草のあし。ひょろ長い草のことを言っています)が寄って立っているようなものである。もし、どちらかの葦の束を取り去ると、他の葦の束が倒れるであろう。それはどちらの場合でも同じである」。

 肉体と心の働きがなくなると、分別(ふんべつ)作用がなくなる。分別作用がなくなると、肉体と心の働きがなくなる。葦の束の例えは自分と他人との共存、共に生きているということの例えです。

 もう一つ、肉体と心の問題について、体と心が別々とは言ってません。それは二元論で片付けるものではありません。そうかといって、体と心と一つだということもできないのであります。どこまでが心で、どこまでが体とも言い切れないのであります。心も体も実体的にあるのでなく、また固有的にあるのであります。また、自らの性質的に何か塊のようなものがあるというものでもありません。

 心は体の五感、目・耳・鼻・舌・皮膚感覚。これらの五感の働きを総称して心、あるいは仮の心と言っているのに過ぎません。心はあるようでない、ないようである、といって心を求めてみてもどこにも探し求めることができないのであります。ただ、肉体の五感との縁起によって仮の形で心が動くのであります。

 このことについて、次のことばがあります。

 「全て燃えている(燃えているとは、心でもいいし煩悩でも。心も煩悩も同じことです)」、全てが燃えているとはどういうことなのか。

 「眼が燃えている」。目について私事ですが、十二、三年前までは目がかなり見えたので絵も描くことができ、また、美しい人あるいはそうでない人、あるいは花でも景色でも何でも見ることもできたし、また、心も煩悩もよく働きました。しかし今は、明るい暗いが全くないので煩悩がおこりようがないのであります。

 「耳が燃えている」「鼻が燃えている」「舌が燃えている」「体が燃えている」。体は皮膚感覚によってこれは男と女も夜の仕事も皮膚と粘膜がふれあうことによって行われるのであります。このように体が燃えている。

 燃えるには、神経の働きの条件、神経の働きには心臓が常に動くという条件、それによって血管の中に血液が止まることなく常に流れるという条件があります。

 その血液は肝臓から集めた栄養分で、それは脂肪であり、タンパク質であり、ブドウ糖の糖分であり、それからビタミン類、それから無機質の塩分少々、それからマグネシウム、リンだとか鉄分です。鉄分なんかもこれは赤血球と結びついて大事なことであります。それらもいろんな諸々の栄養分が血液によって脳の方へ運ばれる働き、それと同時にまた肺から酸素を取り得てそして炭酸ガス(二酸化炭素)を吐き出すのであります。

 これらの条件は、血液によって脳の方へ常に働いてそうして脳の働きがまた分別作用を起こすためのいろいろな細胞の働きが起こるのであります。

 これらのことは、常に止まることなく血液の血液が流れているという条件があります。これが我々が生きているという印でもあるし、また分別作用でもあります。これがもし、臨終を迎え心臓が止まると当然血液も止まります。その血液が止まるという条件によって脳の細胞がすぐ死滅し、腐敗を始めるのであります。これがなくなった人は分別作用ができないのであります。これが生きている人と亡くなった人の違いであると思います。

 「心が燃えている」。何によって燃えているか、むさぼる欲の火によって燃えている。怒りという火によって燃えている。根本的な迷いの火によって燃えている。誕生(生まれること)・老衰・病気・死ぬことの恐怖・悲しみ、これらのことによって、燃えている。

 「凡夫(ぼんぶ)」というは、無明(むみょう)、明るくないという意味であります。

 人間は迷いの心を通してものを見ます。真実のありのままの姿である直接の条件に間接の数多くの縁によって、ものは常に変化を繰り返して移り変わって止まることがありません。だからものにはこれという実の体もないし、また固有もないし自らの性質もないというのがものの正体であります。我々は固定観念を持ってものを見て、ものに何か特別の働きがあるように思ったりあるいは、固定観念で善し悪し、ものの善し悪し、ことの善し悪しをもったりするので、本当の真実が分からないのです。このことから、無明と真実の世界は根本無分別と言うことができます。

 煩悩、我らが身に満ち満ちて、欲も多く、怒り、腹立ち、そねむ、ねたむ心、多くして臨終の一念にいたるまで、とどまらず消えず絶えず…と言っています。

 自分自身を浅く見るか深く見るかによって、ものの見方、考え方が異なってくると思います。

 「私には子がある。私には財がある」と思って愚かな人は悩む。しかし、すでに自己が自分のものでない、まして子が自分のものであろうか。どうして財が自分のものであろうか。すでに自己が自分のものでないと言っているところを私なりに、少しお話しさせていただきます。

 一番始めの所では、自己が自分の主であるとはっきり言ってます。しかしここではすでに自己は自分のものでないと言っています。特にこれは「すでに」というところが非常に大事になってきます。「すでに」とは元々自分の思い通りにならないということがあります。自分というものを浅く見れば、自分はここに今いるじゃないかということを言いたくなります。

 しかし、自分というものは、どこまで自分と言えるのであろうかということを深く深く追求していきますと、自分も年を重ねて79年間生きてきました。いろんなこともあったことから、非常に長いように見えますが、よく考えてみると、あっという間の79年間は夢のような歳月でありました。

 これを仮の相(すがた)と申します。人間の計らいで思い通りに寿命を長くしたいと思うならば、できるはずなんですけれども、しかし人間の知恵計らい、科学をもってしてでも200年300年1000年と生きることはできないのが事実であります。

 自分の体も心も思い通りになると思うのですが、この体は自然の法則に従って、直接の原因と間接の数多くの条件によって、この体も消滅・変化と移り変わっていますから、自分の体という実体的にとらえることもできず、また固有的にとどまるということもないし、そうかといって、自らの性質もないことから、夢・幻・水の上の泡・電光石火(これは短い時間を意味しています)、それから蜃気楼(これはとらえどころがないということを表しております)。

 このような身をもつ自分が人としてこの世に生まれたのは、父母(ちちはは)の因縁によって仮の姿をもって自分が生まれたということであります。

 健常者であろうと障害者であろうと、限りなく希有。希有というのは、自分という人間がここに生まれたことは気が遠くなるほどのあり得ない全くあり得ない、気が遠くなるほどの稀の中の稀としての自分でありますから、希有というのであります。

 広く広く、また、深く深く、重く、思うとき限りなく尊い自分であるということの自覚させられることであります。

 この体は自分の体でもありますが、自然からの与えられた仮の姿であることから、自分であって自分でないのであります。

 どんな顔かたち、これをまた妙(たえ)なる顔と言えます。この妙なるという言葉は、人間の計らいではどうすることもできない。

 例えば、一人一人の顔は違うように、美しい顔、そうでない顔、あるいは笑っているときの顔、泣いているときの顔、怒っているときの顔、悲しいときの顔、いろいろな顔を表しております。

 しかし、このいろいろの顔かたちでも、本当の自分の姿ということを指し示すことができないのであります。これをまた別の言い方で、実の体がない、あるいは固有のものでない、あるいは自らの性質もない、もう一つ言うならば、空(そら)と書いて「空(くう)」と言うこともあります。また無所得、得るところがないとも言うし、また不可思議、思い計ることもできないと言っているところもあります。

 過去心不可得、未来心不可得、現在心不可得。とにかく、自分の計らいを超えているのですから自分では考えようがないというところであると思います。

 そのことから、すでに自己さえ自分のものでないことを言っていると思います。まして、子どもを自分の思い通りに育てようと思ったり、自分の思い通りにさせようとすることは道理として無理であるということを言います。また、宝、財産についてでもあまりものに振り回されないようにしたいものだと思います。

 次に、自分と他人について言葉があります。

 ある月夜の夜、パセーナディ王という王様とマッリカーというお后様が月を眺めながら、王様がお后様に次のような言葉を言ったのであります。「自分にとって愛しいものがあろうかと思うが、この世の中で自分にとって一番愛しいものは誰かね」と王様が尋ねたのです。

 王様の心の中に「この世の中の愛しいものは、あなた様です」ということを言ってくれるだろうと思っていたのですが、お后様からの返事は、「それは私自身が一番愛しいのであります」ということを言ったので、王様は少し、心の中に疑問が出たのであります。

 そこである人にその疑問を質問したのであります。その答えは「心の中でどの方向に探し求めても自分よりさらに愛しいものは見つからなかった。そのように他の人々にとっても、それぞれの自己が愛しいのである。それ故に自己を愛する人は、他人を害してはならない」。

 ここで言っている自己を愛する人は、他(た)の人を害してはならないということですが、これを聞くと自分の心を振り返ってみると身が縮む思いであります。それは、手で害したこともあるし、また、気がつかないのですが、言葉がかなり他人を害している場合があるのです。それは心の中で色々思っているとつい、言葉で出たりあるいは手が出たりするのであります。これは非常に深くもあるし非常に難しいところでもあります。なかなか自分を愛するということにおいて他人をも愛するということはできるようでできないのであります。非常に私にとっては恥ずかしいことであります。

 今年はウグイスが3月の中頃(なかごろ)から今は5月中頃ですがまだ鳴いてくれています。ウグイスは「ホー、キケ」と言っています。私もまたこれからも死ぬまで「ホー」を聞いていきたいと思っております。



◆川柳

氷見支部 湊(みなと) しげじ

 川柳とは肩の力を抜いて五・七・五のリズムの中に自由気ままに ユーモラス・風刺などの要素を入れて作れば川柳になります。皆様も作って見ませんか?

 久しぶりに川柳を投げ句します。自分自身は途中で失明したものだからこの位人生を何か有意義なものにしたくて川柳を作るようになりました。


 酔っ払いの川柳

手綱持つ妻には妻の愚痴がある

ボージョレの 力を借りて 自立する

持ち時間 薬の数が知っている

崩れた 顔時々修理する 鏡

尻の軽い 男を椅子は 拒否できず

金魚鉢夫婦の仲を知っている

冬を惜しむ 氷柱が今日も 泣いている

幸せを チョッピリ冷凍 保存する

パッチワーク嘘を上手に縫い合わす

再起する 力をくれた 友がいる

たそがれを 支える陰が 愛おしい

目薬で 男をだます 工夫する

マグニチュード 知らぬコタツは ごろ寝中

塵箱に 一番近い 僕の椅子

カーテンの 向こうの春に 憧れる

夫婦喧嘩やっぱり妻に適わない

舌の薄い男に軽く乗せられる

化粧とは自分を隠すテクニック

夫婦喧嘩当たらぬように皿を投げ


 愛の風

月が雲に 隠れてからの奮戦記

怪しいな 頬に涙の跡がある

手術して カルテは山を 越えて行く

好き嫌い 女の膝は 岩だろう

一本の 藁を探しに 旅へ出る

抱き合って 宇宙遊泳する 二人

まだ胸に 錆びてはいない 釘がある

みぞおちで 静に待っている貴方

折鶴が カルテの数字知っている

わがままを 許してもらう 屋根の雪

喧嘩相手が 独りもいない丸い月

500円の 音ではかみも知らぬ振り

耐震強度 卵の殻に 聞いてみる

負の遺産 ばかり数えて眠られぬ

夜景見る 女に隙が 多すぎる

還暦を 過ぎると崩れだす 形

抱き合って 夜景の中に 解けて行く


 会員の皆様もちょっと時間に余裕があったら指を五・七・五と折って考えて見ませんか? 面白いですよ。



《事務局から》

◆消息  訃報

 高畑(たかはた) 外(吉(そときち)氏(富山市) 1月 逝去

 嘉喜田(よしきた) 美智子(みちこ)氏(富山市) 1月 逝去

 佐脇(さわき) 玉子(たまこ)氏(高岡市) 1月 逝去

 松木(まつき) 芳子(よしこ)氏(射水市) 2月 逝去

 竹島(たけしま) 好子(よしこ)氏(高岡市) 2月 逝去

 御福(ごふく) 猛(たけし)氏(富山市) 4月 逝去

 道端(みちはな) 智光(ともみつ)氏(南砺市) 4月 逝去

 嘉喜田(よしきた) 春夫(はるお)氏(富山市) 5月 逝去

 山本(やまもと) 昇(のぼる)氏(氷見市) 6月 逝去

 粟江(あわえ) 一信(いっしん)氏(高岡市) 7月 逝去

ご冥福をお祈りいたします。



◆時事暦(平成28年1月~9月)

3月27 日(日) 午前 評議員会 午後 理事会を開催

4月17日(日) 第16回富山県障害者スポーツ大会〔水泳競技〕(東富山温水プール)

5月14日(土) 出会いと語らいの集い(長野県)

5月14日(土)・15日(日) 「第43回北信越グランドソフトボール大会」が新潟県で開催され、富山県から18名参加

 結果は、1位 富山県、2位 長野県、3位 福井県

5月15日(日) 第16回富山県障害者スポーツ大会〔陸上競技〕(県総合運動公園)

5月20日(金)~22日(日) 「第69回全国盲人福祉大会〈青森大会〉」が開催され、富山県から総勢40名参加

5月29日(日) 午前10時 平成28年度第1回評議員会 午後1時30分 第1回理事会

6月9日(木) 平成28年度点訳(4名)ボランティア養成講習会開講式

6月12日(日) 午前10時 支部長会 午後1時 平成28年度定期会員総会 会員74名・委任状73通 感謝状(戸井秀雄 氏)の贈呈

6月19日(日) タンデム自転車講習会 約45名

7月3日(日) ボランティアと利用者交流会「TOYAMAキラリ」 会員47名 ボランティア53名

7月17日(日) センタークリーン作戦 約45名

8月21日(日)~23日(火) 第62回全国盲女性研修大会(福岡市) 3名

8月28日(日) 第65回点字競技会・第17回パソコン競技会 点字競技16名・パソコン競技(携帯電話含む)9名

9月3日(土)・4日(日) 第62回全国盲青年研修大会(千葉県) 2名

9月6日(火)・7日(水) 北信越会長会議(富山県)

9月10日(土)・11日(日) 宿泊研修〔視覚障害者と家族激励大会・歩行訓練・研修会〕(富山市 立山国際ホテル)

 講演「大山地域(小見(おみ))の歴史」

 講師 大山歴史民俗研究会 山森(やまもり) 潔(きよし)氏 67名

9月25日(日) 第16回富山県障害者スポーツ大会〔フライングディスク競技会〕(県総合運動公園)



《編集後記》

文化部部長 高島 ヒサ子

 読書の秋、スポーツの秋、食欲の秋。

 皆さん、いつも『ゆきしろ』にご協力をいただき心よりお礼申し上げます。

 富山県は、今のところ大きな自然災害にもあわず平穏無事な日々を過ごすことができました。

 「ふるさとの山に向かいて言うことなし ふるさとの山はありがたきかな」これは石川啄木の一節です。

 立山は私たちを守ってくれているのでしょうか。災害は忘れた頃にやってくるとか…。防災のことはいつも心にとめて気を付けて過ごしましょう。今年も多くの災害が発生し、多くの大切な命を亡くされた方々に対し心よりご冥福をお祈りいたしております。

 今年の夏は「リオデジャネイロ」のオリンピックやパラリンピックでも感動の涙をいっぱい流しました。しかも自分自身も勇気と感動以外に元気をもらいました。

 私は長生きのおかげで2度目の東京でのオリンピックに出会えるのではないかと欲張りな気持ちになりました。生きているってすごいね。皆さん頑張りましょうね。この世を去る日が来るそのときまで元気で暮らしたいです。

 これまでの『ゆきしろ』の編集は、その年の1月1日から6月30日までの前半と、7月1日から12月31日までの後半に分けて行われていたのですが、行事の日程変更などにより、前半と後半の原稿量に偏りが出るようになりました。

 それを調整する意味もあり、これからは、その年度の4月1日から9月30日までの前半と、10月1日から3月31日までの後半に分けて編集することになりました。

 この『ゆきしろ74号』は編集期間移行のため、平成28年1月から9月までの9ヶ月分となったこと、どうかご了承ください。

 『ゆきしろ』には皆さんの元気と勇気と希望があふれています。これからも『ゆきしろ』をどうかよろしくお願いします。



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