会報「ゆきしろ」77号
(平成30年6月発行)
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この「ゆきしろ77号」は平成29年10月1日~平成30年3月31日までの分を掲載しています。
第77号
(発行者)
社会福祉法人 富山県視覚障害者協会
〒930-0077
富山市磯部町3丁目8番8号
電話 (076)425-6761
Fax (076)425-9087
Eメール:bcb05647@nifty.com
Homepage:http://www.toyama-ssk.com
(発行責任者)
会長 塘添 誠次
上の題字は 鶴木大壽 氏によるものです。
【ゆきしろ(雪代)の意味】
雪国にあって、大地が春の雪原と接する部分で静かに融けはじめ、しずくとなり、やがてかすかな流れをつくり、それが集まって春のはじめの雪どけ水となって音をたてて大河に注ぐ様を、古くから俳句における春の季語として「雪代(ユキシロ)」とよばれています。
当協会が、このしずくが集まって大河をつくるように大きく発展していくよう、願いを込めて命名いたしました。
【ゆきしろ77号 目次】
《大会参加報告》
◆第26回北信越サウンドテーブルテニス大会
サウンドテーブルテニスクラブ副部長 中西 美雄
《事業報告》
◆第43回富山県視覚障害者球技大会 厚生部部長 濱野昌幸
◆第41回視覚障害者文化祭・福祉機器展 文化部部長 高島ヒサ子
《みんなの広場》
◆母校創立110周年記念式典に参加して 南砺支部 梅本直明
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昨年は、当協会にとって大きな変革としての社会福祉法人の制度改革が行われました。定款の改正により、役員並びに評議員の定数が削減されましたが、少数精鋭で協会の活動をセンター職員やボランティアさんたちの協力を得て行ってまいりました。
また福祉の向上に向けて取り組んできました。大きく目立った前進はありませんでしたが、着実に少しずつ改善にはつながってきています。
とは言え、協会には多くの問題点や課題が山積しています。そこで、継続的に今年度取り組んでいかなければならないことを箇条書きにまとめてみました。
1.障害者差別に関する県の条例
平成28年4月1日に国では「障害者差別解消法」が、県では「障害のある人の人権を尊重し、県民皆が共に生き生きと輝く富山県づくり条例」が施行されました。この法律は、私たち障害者がより生活しやすくなれる可能性を与えてくれるものです。少しずつではありますが、県民の理解は進んできているように思われます。しかしながらその理解はまだまだなので、この法律を県民に広く知っていただくべく啓蒙活動をしていかなければなりません。
2.盲導犬使用者の宿泊施設への宿泊・入館、飲食店の入店拒否対策
平成14年に身体障害者補助犬法、28年に障害者差別解消法(県の条例)が施行されたにも関わらず、盲導犬使用者が宿泊施設への宿泊をお願いすると宿泊を拒否されたり、飲食店への入店を拒否されるということが起こっています。
昨年12月に富山県障害福祉課との連携でホテル・旅館業組合へ理解を求める要望書を提出し、これがマスコミで大きく取り上げられ県民にも広く伝わったのではないかと思います。問題は飲食店への入店拒否対策です。盲導犬はブラッシングなどで体を清潔に保ち、予防接種や検診を受けており、ユーザーが責任をもって盲導犬を管理していることを理解していただきすんなり入店できるようにならなければなりません。このことは、県内の盲導犬使用者にとどまらず、県外から来られた方にも言えることです。また、このことは盲導犬を同伴している人だけでなく、一緒に動いている人にも影響を与えることにもなります。富山県への観光客を増やそうとしていることにも反していることになります。このような事が起こらないようにすることが、富山県のイメージアップにつながるものです。
また、病院内に入ることを拒否されたり、タクシーへの乗車を拒否されている事例もあります。
これらの課題については、協会として継続的に取り組まなければなりません。
3.組織対策
これには、会員数の減少対策と未組織地域の支部の設立が考えられます。会員数の減少対策としては、作り直した協会パンフレットの活用や新たに製作した「視覚に障害のある皆さんへ」の音楽CDを活用して会員増を図るとともに、各会員が協会に未加入の人がいれば入会を勧めるという地道な取り組みが求められます。
また、未組織対策としては、中新川支部がなくなりましたが、その後上市支部が誕生し、昨年は立山支部が誕生しました。残るは、滑川市と砺波市の支部設立です。このことについては、今年度継続的にしっかりと取り組んでいかなければなりません。
4.点訳・音訳ボランティアの養成
私たち視覚障害者の情報環境の改善に献身的にご尽力してくださっている点訳や音訳のボランティアの皆さんのことについてですが、近年、点訳・朗読奉仕員養成講習会の受講者が激減しています。
この状態が続くと後継者が育たず、私たちの生命線とも言えるボランティアさんの数が減少し、読書環境の悪化、新聞や雑誌、資料などの点訳・音訳の提供が不十分となり、大変困る状況になることが予想されます。協会としては、このことについてしっかりと対策を考えていかなければなりません。
5.歩道と車道の境界の段差
前号(『ゆきしろ』76号)の巻頭言で述べましたが、「歩道と車道の境界に2センチの段差を付けること」は、私たち視覚障害者の命に係わる問題です。段差をなくすのが県の方針のようですが、その場合は、「警告用の点字ブロックを敷設する」という一文を明記していただかなければなりません。
6.国際シンボルマークの普及活動
視覚障害者が自分の持ち物にこのマークを付けておくと、晴眼者に視覚障害者であることが伝わり、支援を受けやすくなります。特に災害が起こり避難した時にも援助が受けやすくなります。
そこで、このマークを色々な物や刊行物に付けて国民に周知していく活動を行っていきたいと思います。
7.歩行訓練士の養成
自立した白杖歩行を習得するには歩行訓練士の果たす役割は大きいものがあります。ところが、その歩行訓練士は富山県視覚障害者福祉センターに一人(高島所長)いてそれに対応しているのが現状です。県内には他に数名の歩行訓練士がいますが、視覚総合支援学校にはおらず、実働していないのです。養成して増員するとともに、他校にいる歩行訓練士の活用を図るべく働きかけをしていかなければなりません。
8.あはき法19条訴訟
東京・大阪・仙台で行われているあはき法19条訴訟には、国が勝訴することが望まれます。そこで、日盲連の求める取り組みに対し、協会としては積極的に協力していかなければなりません。
9.ヘルスキーピング事業
職域拡大を目指してスタートしたヘルスキーピング事業は、3年を経過しました。このことが、一般企業などで実際の雇用につながることにならないかと願っています。
10.緊急連絡網の整備
会員の高齢化が進んでいます。会員が色々な行事に参加している時に、急な病や事故で具合が悪くなり、本人が家族などに連絡が取れない状況になった時のために、協会としてその連絡先を予め教えていただいておくことが必要となってきました。協力できる人は登録に協力していただきたいと思います。
以上、取り組んでいかなければならないことを10項目述べましたが、この他にも取り組まなければならないことはたくさんあります。それを可能にするのには会員の皆さんの協力が不可欠です。皆さんの助言をいただきながら、役員の知恵を結集し、センター職員やボランティアの皆さんの協力を得て一歩一歩前進したいと考えていますので、宜しくお願いします。
《大会参加報告》
◆第26回北信越サウンドテーブルテニス大会
「第26回北信越サウンドテーブルテニス大会」は、平成29年10月21・22日の両日にわたり、福井県視障協の担当で福井県鯖江市の体育館で開催されました。富山県からは、選手7名と付添兼審判として富山県卓球協会レディース部の鳥崎(とりさき)さんの8名で参加しました。
21日は13時30分から開会式が行われ、福井県視障協の小山会長の挨拶に始まり、福井県や鯖江市からご出席くださいました来賓の皆さんから、励ましの言葉や歓迎の言葉が熱く語られいやがおうにも大会ムードが盛り上がってきました。
14時からはいよいよ試合です。始めは個人戦です。一試合でも多く交流ができればということで、予選は3、4人で1リーグが構成されていて、このリーグをトップ通過した選手がトーナメント戦に進むことになります。
富山県選手団では、塘添誠次選手と徳市和美選手がみごとリーグ戦を勝ち抜き、トーナメント戦に進まれました。トーナメント戦では、いずれもサーブ・レシーブ・スマッシュと日ごろの練習の成果を発揮され3位入賞を勝ち取られました。
翌22日は8時30分から団体戦です。富山県からAチームとBチームが出場しました。Bチームは、福井県Cチームに勝ったものの、石川県チームに惜敗してしまいました。
一方Aチームは初戦は不戦勝となり、2戦目からの試合となりました。まず、新潟県Aチームに勝利し、決勝戦に臨みました。相手は長野県Bチーム、このチームは長野県Aチームの指導により急激に強化されています。先方の徳市選手の相手は昨日の個人戦で優勝した住吉選手。フルセットまで行き接戦を演じましたが、あと一歩及ばず敗退。続く太田選手は多種多様の技を繰り出したものの若さとスピードに押し切られ敗退。結局2対0で長野県が優勝し、富山県Aチームは惜しくも準優勝に終わりました。
久しぶりに準優勝という大きな賞を得て、昼食を兼ねたささやかな祝勝会での談笑とビールの喉越しに二日間の疲れを流し、台風に追いかけられながら強風と雨の中無事帰宅しました。
来年(平成30年)は、福井県において「第18回全国障害者スポーツ大会」が開催されます。準備も仕上げの段階に入っているということで、競技運営や選手の誘導もいきとどいていてきびきびとした感じを受けました。多くのボランティアの方、審判の方、本当にありがとうございました。
平成29年度の日本盲人会連合北信越ブロック大会が11月25日(土)・26日(日)に渡り、本年度は富山県主管により、神通峡春日温泉「ゆーとりあ越中」を会場に北信越5県から約150名余りが参加して開催され、まず13時30分からの開会式では、日本盲人会連合会歌を高らかに斉唱、その後北信越ブロック長(福井県視覚障害者福祉協会)小山(こやま)会長の挨拶、開催県代表(富山県視覚障害者協会)塘添会長の歓迎の挨拶に続いて来賓祝辞、各県代表者挨拶が行われて14時20分に終了しました。
代表者会議は会場を移して、14時30分から北信越5県の代表関係者約25名余りが出席して開会され、始めに開催県代表挨拶、各県出席者自己紹介、その後正副議長を選出して議事に入りました。
(1)日盲連北信越ブロック報告・日盲連「あはき協議会」の報告
ここでは各担当責任者より説明がなされました。
(2)日盲連全国大会提出議題について
① 新潟県
全国の市区町村における意思疎通支援事業に、視覚障害者を対象とする代読・代筆事業が早急に加えられるよう要望する。
② 富山県
同行援護事業でのヘルパーによる自家用車使用を認め、移動に要する時間を利用量として算定に加えるよう要望する。
この2県からの提案について、各県から活発な意見が交わされましたが、提案通り採択されました。
(3)各県提出議題について
① 長野県からの提出議題については、先の富山県提出議題と同じ内容であることから、そのまま採択されました。
② 富山県からは同行援護事業におけるタンデム自転車での移動を認めていただきたい。
この件について、富山県から提案理由、公道利用解禁から現在までの取組等の説明がなされ、開会式から引き続いて出席されていた、村上サイクリング協会会長からも「総合支援法の面からタンデムの要望は申請する価値がある」と熱く語られて、会場から拍手で「同行援護にタンデム自転車を申請」の件が承認されました。
(4)「光の泉賞」候補者推薦について
これまでの慣例に基づき、開催県から、富山市の堀ちずゑさんを推薦することが報告され了承されました。
(5)今回、富山県でのブロック会議開催に合わせて出席された、安田和正日本あんまマッサージ指圧師会会長から発言の申し出があり、以下の2点が話されました。
① 無資格問題については、最重要課題として今後も取り組んで行く上で、昨年度から行ってきている免許所有者の資質向上を図る目的の一つとして、各ブロックごとに研修会・講習会を開き始めた。
そこで、北信越ブロック5県でも協力をしていただきたい、との要望がなされました。
② 日マ会では、今年度初めて「PRパンフレット」を作成したところであり、これを広く公の場に広めていきたいと話され、各出席者にパンフレットが配布されました。
(6)次年度行事予定の確認
最後に担当県別に報告がなされて17時過ぎに代表者会議を終了しました。今回の代表者会議の全体を通して、各議題で議論が白熱し、当番県として意見の集約の難しさも感じた一時でした。
青年部協議会では各県代表計10名、議長を青年協議会全国委員の濱野で行いました。青年部のない新潟県・長野県からは事務局の方の出席でした。
はじめに青年協議会提出議題の検討を行いました。福井県から提出されたテレビの解説放送の促進と、緊急放送における字幕スーパーの読み上げを要望する2題としました。
その後、情報交換を行いました。どこの県からも後継者不足の問題が挙げられました。富山県からはマッサージや運動療法の勉強会を開くことで若い人は集まる。それを青年部や協会の活動につなげることが課題になっている、と報告しました。これは各県から高い関心を得たようで、多くの質問を頂きました。また、次年度に北信越全体での青年部イベントを企画したいことも伝えました。各県の青年部活動の起爆剤になってくれればと考えています。
今年も起死回生のアイディアこそ出ませんでしたが、次年度以降につながる確かなものは見つけられる。そんな会議を行うことができました。あとは自分も含めて、各県参加者の皆さんがどう動くかにかかっています。来年のこの会議での報告を乞うご期待です。
午後2時30分から、女性部研修会が100名近い多くの参加者のもと行なわれました。
今回は富山県の名産でもある、ますのすしについて、源のますのすしミュージアムの館長代理の松原弘治(まつばらこうじ)氏を迎えて、「感じよう! だから美味しいますのすし」のテーマで出前講座をしていただきました。
ますのすしをおいしく作るための長年の職人の技や、米や魚、笹の葉やわっぱの材料など吟味して、伝統を守り続けておいしいますのすしが出来ることが解りました。
午後4時から女性部協議会が行なわれました。最初に、出席者の自己紹介をして議事に入りました。各県の提出議題を審議し、2題を提出することに決定しました。
① 介護保険制度の中で、居宅介護サービスを受けるための認定項目の中に、視覚障害者に対応した項目を設けて欲しい。また、事業所の格差をなくして欲しい。
② 自立支援で居宅介護を受けていて、65歳になっても介護保険ではなく、そのまま自立支援で受けられるようにして欲しい。
次に、来年度の盲女性全国大会のレポート発表のテーマを「日ごろ差別を感じたことがありますか」として、北信越ブロックからの提出議題と決めました。
午後5時に女性部協議会は、終了しました。
スポーツ部協議会では各県代表計9名、議長を日盲連スポーツ協議会長の濱野で行いました。スポーツ部のない新潟県・長野県からは事務局の方の出席でした。
はじめに濱野からスポーツ協議会長としての挨拶と全国の状況報告を行いました。それに対する質問では石川・福井からグランドソフトボールに関するものが出されました。
その後、スポーツ協議会幹事の選出をしました。富山県の小林徹蔵(こばやしてつぞう)さんが全員一致で承認されました。
それに伴い、次年度以降、以下のような要請をスポーツ協議会より行いました。
① 年に一度、スポーツ部会議を行うこと
② 幹事と各県スポーツ担当者の連絡網を作ること
今年の富山大会を機に北信越のスポーツ部が健全に動いていくことを心から祈りつつ、サポートしていこうと思います。
2日目の26日は午前9時10分から社会福祉法人日本盲人会連合の竹下義樹(たけしたよしき)会長による「中央情勢について」と題した講演がありました。
講演内容の要点は次の通りです。
1.あはき法19条訴訟について
約50年間、晴眼者の学校ではマッサージ課程が1校も増えておらず、入学定員も増えていないことに対し、平成医療学園からあんま・マッサージ・指圧学科の新設を申請しても、国が却下するのは憲法違反ではないかと訴えているあはき法19条訴訟は、視覚障害者の経済的自立のため負けるわけにはいかない。この訴訟に負けないために国を支援するとともに裁判での傍聴、はがき、署名活動を精力的に行っている。この裁判に勝って視覚障害者の自立を守る事が大事。
2.無免許対策について
無免許者は国民の健康に害を及ぼす恐れがある。国民生活センターに年間2~3千件の被害届が出ている。厚労省も腰を上げ始め、差別化を図るため、免許保有証が発行された。更に、違法な広告の取り締まり、無届施術所をチェックしていくことになった。
3.診療報酬について
不正請求対策として、平成30年10月から鍼灸マッサージの施術費は患者から3割を支払ってもらい、残りの7割は施術者が患者から依頼を受けて保険者(国保・健保連など)に請求するという受領委任払いが始まる。また、同意書についても同時に検討されている。
4.法定雇用率について
障害者の法定雇用率は現在2%以上だが、来年4月から2.2%になり、その後2.3%にまで引き上げられる。しかし視覚障害者の雇用はあまり増えていない。その解決策として、障害の特性に配慮した支援の一つであるジョブコーチの配置などを含めた研究を進めていく。
5.障害者基本計画について
平成30年4月から第4次障害者基本計画がスタートするが、それに向けて「代筆・代読を重んじてほしい」「テレビの字幕における解説放送のパーセンテージを上げていく」ことなどが議論されている。
6.安全対策について
視覚障害者の駅のホームからの転落は、年間50~80人いる。最近の特徴は、強度の弱視の人や盲導犬を連れた人が転落死している。一般の人も転落しており、昨年全国で2800人ほど転落している。転落事故をなくすためにはホームドアの設置が最適だが、それに代わる安全策をどうするかを考えなければならない。
7.同行援護事業について
平成30年4月からの報酬改正に向けて、身体介護を「伴うもの」「伴わないもの」を1本化することや、重複障害者の場合は加算するという方向で議論がなされている。
8.歩行訓練について
現在歩行訓練は機能訓練事業所で行っているが、全国にその事業所が非常に少ない。いつでもどこでも誰もが歩行訓練を何度も受けられるような体制づくりのため、機能訓練事業所だけでなく、生活訓練事業所でも歩行訓練ができるような報酬体制を作りたい。
9.意思疎通支援事業について
意思疎通支援事業としての代読・代筆は、入院時でもOKとの国の通達が出たが、実施してくれる事業所が殆どない。同行援護事業所や居宅支援事業所が、代読・代筆だけのヘルパーを派遣できるような体勢作りが必要であるという議論をしている。
10.日盲連関係
① 日盲連としての弱視問題に関する提言、あるいは問題点を整理して継続的に取り組んでいきたい。そして、将来ビジョンレポートを出したい。
② 来年の70周年記念大会の時に日盲連の名称変更をしたい(福井大会の時に変更について検討するとの決議をしている)。しかし、略称として日盲連の名前は残したい。
③ 70周年記念として「日盲連の歌CD」を所属団体に配布する。
10月8日(日)、南部中学校と視覚障害者福祉センターにおいて今年度の球技大会が行われました。午前中はグランドソフトボールと女子STT・A、午後からは男子STT・AとSTT・Bで、熱戦が繰り広げられました。
STT・Aはアイマスクをした本格的なルールで、STT・Bは男女混合でアイマスクなしの広く誰でも楽しめるルールです。
グランドソフトボールは12対1と大味な試合になりましたが、好投・好守ありホームランありと中身の濃いものでした。
最優秀賞は柳沼芳一(やぎぬまよしいち)さん、優秀賞は紺野誠太郎(こんのせいたろう)さんと安田庄内(やすだしょうない)さんでした。
女子STT・Aは優勝は徳市和美(とくいちかずみ)さん、2位が村田恵子(むらたけいこ)さん、3位が柳田信子さんでした。
男子STT・Aは優勝は林 大志(はやしひろし)さん、2位が中西美雄(なかにしよしお)さん、3位が塘添誠次さんでした。
STT・Bは優勝は池田一義(いけだかずよし)さん、2位が太田蓉子さん、3位が赤石美枝子(あかいしみえこ)さんでした。
怪我もなく、熱戦も秋晴れもすがすがしい1日でした。
10月15日(日)に磯部の視覚障害者福祉センターにおいて、第41回文化祭・福祉機器展が行われました。
この日は、秋晴れのたいへん気持ちのいい日でした。私がセンターに着くと同時にボランティアさんの明るい声が飛んで来ました。また、友達の声もあちこちから響いて聞こえてきました。
10時すぎから会長のあいさつがあり、その後すぐに朗読家の鈴木優子さんによる富山弁を使っての童話や日本昔話が行われました。私は富山弁はそんなに好きではなかったのですが、聞かせていただいているうちに心が和み、しかも新鮮味さえ覚えました。話が終わると同時に皆さんといっぱい拍手をしていました。
鈴木さんが私のところに握手をしに来てくださいました。とても柔らかくて温かい手でした。なんとなく幸せをいっぱいいただいたような安らぎと和やかなものに感じました。またいつかこんな機会があったらいいなあと思いました。鈴木優子さん、どうもありがとうございました。
少し残念だったのは、外の音が会場に聞こえてちょっと耳障りでした。でも、とにかく人数の多いせいだから、と自分の心に言い聞かせていました。来年はみんなで考えなくては、と思いました。
そのあと、自分の体温計が壊れているので福祉機器のところにいったら電池がなくなっているとボランティアさんに言われました。もう一つ体重計も電池切れだよと言われ、私はうれしい悲鳴だなあ、来年は電池を準備しなくては、と思いました。
午後の部は、詩吟やコーラス、民謡はうまくいったと思いますが、カラオケは、新しい機械に慣れていないようでしたので、電波をとらえることができなくてとても残念でした。カラオケの皆さん、申し訳ありませんでした。来年はきっとうまくいきそうなので、是非これにこりず出てきてください。今度はしっかり準備をしたいと思っております。
その他、飲食物はよく売れてよかったと思いました。ご協力いただいたボランティアの皆さん、お買い上げいただいた皆さん、ありがとうございました。お茶席も早々(はやばや)と券が売れたようで、私がいったときには誰もいなかったのでびっくりしました。
それから、いつもご協力いただいている漢点字の皆さん、囲碁体験コーナーの皆さん、作品を出してくださった皆さんありがとうございました。皆さん一人一人のご協力によって第41回の文化祭も無事に終わりました。ボランティアの皆さん、職員の皆さん、会員の皆さん、ご協力心より感謝申し上げます。本当に楽しい文化祭をありがとうございました。
平成29年度第3回三療部会が11月12日(日)に富山県視覚障害者福祉センター盲人ホーム施術室において8名の参加で行われました。
午前10時からボランティアさん2名、ガイドさん1名、家族の方1名に治療奉仕をし、他の皆さんは腰痛の鍼治療、五十肩のマッサージなど治療技術交換を行いました。
午後は1時30分から、2階盲人ホーム施術室にて県協会施設部と三療部会合同の三療研修会に参加しました。
今回の演題は「簡単にできるテーピングなどについて」。キネシオテープを使った簡単な貼り方などについてやってみましょう、という事で、講師を堀惠一が務め、テーピングの経験ある先生と一緒に実技中心に行われました。
第4回三療部会が平成30年3月11日(日)午前10時から午後3時まで、富山県視覚障害者福祉センター2階盲人ホーム施術室・和室において行なわれました。
午前10時から12名が参加し、ボランティアさん1名と家族の方1名に治療奉仕をし、他はそれぞれに治療技術交換を行いました。
顎(がく)関節で口を開けると大きな音がする人がいるがどのように治療すればいいか、口腔外科へ行かないととかいろいろ話がでたり、耳鳴りがあるが何とかならないか? という話もでていました。
午後1時から3名で、東洋はり医学会で勉強している人が、経絡治療を便秘で困っている人に施術し、被施術者は脈による経絡治療を体験しました。
また最近の病院でのマッサージ師などの情報交換もありました。
◎ 個別の特別勉強会
3月4日(日)盲人ホーム施術室において、今年度卒業の病院勤務の先生への第3回目の個別の技術指導が行われました。
皆さんいろいろと患者さんの症状の治癒に向けての施術を勉強していらっしゃいます。自分でやっていてお知らせしたい事例、施術や何か勉強したい事や聞いてみたい、習ってみたい事例や講師の先生などがいらっしゃいましたら、三療部会でお願いできる範囲で考えていければと思いますので、お聞かせください。
若い先生方にもぜひ参加して一緒に勉強していきましょう。一生勉強ですね。
今年度の更生相談会と意見交換会が平成29年12月3日、ライトセンターで開かれました。参加者は61名で会場の研修室がもっと広ければと思うほどでした。
はじめに、塘添会長は挨拶の中で、以下の3つの事項について話されました。
① 協会のパンフレットが完成し、2000部作成した。これを各支部の市町村窓口などに置いていただいて、当協会の事をもっと社会に知っていただきたい。会員が増えるように活用してほしい。
② 9月の家族激励大会に参加した方の人数に応じて、各支部に協会から支部支援金を補助するので支部の活動に活かしてほしい。
③ 厚労省が介護マーク(介護支援員カード)を普及させるため、平成23年に全国に周知案内していた。当協会でも介護マークを作成した。これは視覚障害者自身が所持し、トイレなど時に応じて、家族やヘルパーさんに使ってもらうもので、大いに活用してほしい。
続いて、「国際シンボルマークを活用した視覚障害者の防災対策」をテーマにして山内副会長が資料に基づいて話をされました。内容が多過ぎて覚えられないほどたくさんありました。
避難所において視覚障害者であると認識してもらうために、白杖や国際シンボルマークの付いたポンチョやリュックサックが有用です。
地元の市町村に要援護者登録名簿の確認をしておき、防災訓練に参加するなど、日頃から地元の方と交流しながら、自分の障害を知ってもらうことが大切。
災害が起きない事が一番良いのですが、万一に備えて、皆さん良い勉強になったと思います。忘れないようにしましょう。
次いで「県への要望」についての報告に移り、11月21日(火)の午前に会長以下数名が県庁を訪ね、協会からの要望書を提出して来た時の内容、及びその回答についての説明がされ、項目ごとに皆さんの意見を聴きながら進められました。
① 富山県視覚障害者福祉センター屋上の防水加工部分が劣化により亀裂が生じ、天井への雨漏りが発生しています。早急に改修工事をお願いします。
② 富山県視覚障害者福祉センター書庫の自動消火装置について、予算措置を講じてください。
③ 富山県視覚障害者福祉センターにAEDを設置してください。
これらについては急を要することもあり、会長は「近々認めてもらえるよう、期待をしたい」と話されました。
午後からは意見交換会として、平成30年度事業計画について、また「第71回日盲連福祉大会東京大会」旅行団について詳しい説明がありました。
2時15分から約1時間ほどですが懇親会が開かれました。10月の文化祭では調子が悪かった「カラオケができる大画面テレビモニター付音響装置」のテストを兼ね、カラオケを楽しみましたが、やはり調子が悪く、フリーズを起こします。
なぜか? 調べるうちに、インターネットを通すとフリーズするようで、音響装置に内蔵の曲目なら大丈夫ということが分かり、インターネット接続に問題がありそうです。そこで、内蔵されている曲でカラオケを楽しみました。
近々、ライトセンターが契約しているプロバイダーの回線が新しい光回線に切り替わるとの事ですので、その後ならフリーズはなくなるかも知れません。
1.平成29年度第4回理事会
29年12月13日(水)14時から、ライトセンター研修室において理事9名・監事1名の出席で開催されました。
29年度からの社会福祉法人制度改革により、会長及び業務執行理事は、毎会計年度に4か月を超える間隔で2回以上、自己の職務の執行の状況を理事会に報告しなければならないと言う規定に基づき、この時期での開催となりました。
まず第1号議案、平成29年度事業報告について、会長から29年6月から11月までの間に開催された協会行事について概略が説明され、その後、各担当の業務執行理事の方からより具体的な行事報告がなされて了承されました。
続いて第2号議案、定款施行細則の変更について、法人改革により、定款の変更が29年8月28日付で認可されたことを受けて(この定款の施行についての細則は理事会において定める)とされていることから、新たに作成された施行細則が審議され承認されました。
2.平成29年度第5回理事会
30年3月16日(金)13時30分よりライトセンター研修室において、理事11名・監事1名の出席で開かれました。
第1号議案、平成30年度事業計画(案)について審議され、理事全員の承認をいただきました。
第2号議案、平成30年度予算(案)について審議され、先の議案に続いて同じく承認をいただきました。
続いて第3号議案、センターに関する規程等について。
ここでは本協会センター職員の業務規程に関する項目で、社会福祉法人富山県視覚障害者協会就業規則・育児休業規程・パワーハラスメント防止規程・マタニティーハラスメント防止規程を定めたもので、各項目について審議検討され承認をいただきました。
なお、本規程は平成30年4月1日より施行されます。
3.平成29年度合同会議
平成30年3月25日(日)午前10時から、ライトセンター研修室において、理事・監事・評議員・支部長、そして青年・女性・三療・スポーツの各部長、相談役が一堂に会して初の合同会議が開催されました。
例年この時期には年度最終の評議員会を開いておりましたが、社会福祉法人制度改革により、評議員会の開催が年度の始め一回になったことを受けて合同会議となりました。
塘添会長は始めの挨拶でこのことに触れ、今回の会議は形式にとらわれず、ざっくばらんに座談会形式で進めてゆきたいと抱負を述べられて、議事に入りました。
始めに、平成30年度事業計画について、その中でも、基本方針については各部門ごとに区切って会長より具体的な取り組みが説明されました。
① 昨年12月に県厚生部障害福祉課との連携で、盲導犬の利用に理解を求める要望書(富山県ホテル・旅館生活衛生同業組合)へ提出したこと。
② 組織対策については、未組織地域の支部の設立に力を注ぎたい。
③ 点訳・音訳ボランティアさんの減少に、協会として募集や講習会の在り方等の対策を考えてゆきたい。
④ 災害時の避難行動に有効な、国際シンボルマークの普及啓発について、広く県民・国民に周知してゆく活動を行いたい。
⑤ 視覚障害者の歩行環境では、歩道と車道の境界に2㎝の段差を設けること。
⑥ 歩行訓練士の要請と増員、他校や他の機関にいる歩行訓練士の活用を図る。
⑦ 視覚障害者活用ヘルスキーピングモデル事業が、一般企業等での実際の雇用に繋がるよう願いたい。
これらの課題は、今後も粘り強く訴えてゆきたいと熱く語られました。
会長の説明を受けて、外部の評議員の方より、音訳・点訳ボランティアさんの事や国際シンボルマークについては、強い関心を持たれ、力を入れてゆきたい、との心強い発言をいただきました。
続いての平成30年度予算について、短い時間ではありましたが、事務局からコンパクトに説明がなされて、その後の避難訓練(講習会)へと移りました。
今回は通常の訓練とは趣を変えて、避難経路の確認を参加者全員が確認する。そしてセンター全館を把握する目的で行われました。
山内副会長の進行により、火災報知器・館内放送・サイレン等一連の流れが確認され、その後1階ロビーに集合して、避難する上での心構えなどが話されて、1階・2階の非常口を見てゆきました。
特に、2階に上がって実際に非常口の扉を開けて、非常階段・非常用滑り台を参加者全員が分れて確認、体験して1階の道路に降りました。
長年センターに出入りしている皆さんからは、「この訓練を通して初めて非常用避難経路を体験しました。そして良い講習会になった」との多くの声が聴かれました。
その後、午後12時15分から全員で昼食・アルコールも交えながら、和やかな懇談(情報交換)がなされて午後1時過ぎに全日程を終了しました。
幸い小春日和の天候にも恵まれ、初の合同会議、避難訓練を終えることができました。
平成29年10月7日(土曜日)富山市オーバードホールにおいて、富山県立富山視覚総合支援学校(旧富山県立盲学校)の創立110周年記念式典が、今回初めて教育振興会・学校・同窓会の三者一体となって盛大に開催された。東京や京都からの同窓生も参加して、出席者は260名(北日本新聞社発表)を数えた。
主催者の式辞・挨拶、来賓方の祝辞、功績のあった方々へ感謝状贈呈に続いての、生徒代表の「喜びの言葉」が特に印象に残った。
心に残る思い出を綴り、先生方や共に学ぶ仲間に対する感謝の気持ちを素直に述べ、我々大人が予め用意した原稿を読むことなく、スラスラと見事に発表したのである。これには会場割れんばかりの拍手喝さいがあり、先の大人の言葉は沈んでしまい、あちこちから多くの賞賛の声が上がった。
式典の後会場をオークスカナルパークホテルへ移して、物故会員追悼式、そして、祝賀パーティが140名超の参加の下、同窓生の思い出話など和気藹々の雰囲気の中で行われた。
今年の文化祭に25年ぶりくらいに参加させていただきました。久しぶりの参加でドキドキしていたのですが、本江(ほんごう)さんを始め、支部の皆さんに温かく迎えていただきました。
読み聞かせの先生のお話はいつもラジオから流れてくるのと同じ声でとても聞きやすく、何もかも忘れてお話に引き込まれました。
昼食は塘添会長さんと並んでおいしい栗おこわをいただき、私の他愛もない昔話にもお付き合いいただきました。とても楽しくて忘れられない時間になりました。
午後からはコーラスがとても印象に残りました。声が透き通っていて、皆さんがひとつに揃っているところがとても素敵でした。
2階のバザーでは品物ひとつひとつを手にとって見せていただき、楽しく買い物することができました。
久しぶりに参加させていただいた協会行事で、年老いてからの参加で、不安をたくさん持っての参加でした。でも、行ってみたら楽しくて楽しくて。年を忘れ、目の障害も忘れ、足の痛いのも忘れて楽しみました。お世話してくださった皆さん、本当にありがとうございました。
平成29年11月11日(日)に、東大阪市において開催された、日本視覚障害囲碁普及会主催の全国大会に、富山県視覚障害者福祉センターの生きがい教室として行っている、とやまライト囲碁教室改めBIC(ブラインド・囲碁・サークル)富山から、安田庄内さん・松本保男さん・私の3名が昨年に引き続き出場しました。
11日(日)当日、朝の新幹線で金沢へ行き、サンダーバードに乗り換え、大阪に向かいました。大阪駅で同行援護の人と落ち合い、環状線で鶴橋(つるはし)駅まで行き、そこからタクシーで会場の大阪商業大学構内のラビックホールに着きました。10時を少し回っており、開会式が始まっていました。
今年は、120名を超える参加者と30名を超えるボランティアで運営されていました。
大会は棋力別8段階に分かれ、午前2局、昼食をはさみ午後2局計4局の対戦で、優勝・準優勝・3位・敢闘賞の4名が入賞(賞状・記念品)。クラスごとに表彰されました。
富山県から出場した3名は、安田さん(三・四段クラス)は2勝2敗、笹木(二段から1級クラス)も2勝2敗、松本さん(2級から5級クラス)は3勝1敗でした。
今回の大会は、小学生から80歳代までと昨年よりも幅広く参加され、大会が広まっていることを実感しました。
来年は、もう少し多くの人に参加してもらい、大阪に行ってみたいと思います。
大会終了後、大阪駅近くの大丸百貨店のレストラン街で慰労会を行い、大会を振り返っての話で盛り上がりました。
次の大会には、BIC富山から、一人でも多くの仲間と大阪へ行きたいと思っています。
昨年、開催した囲碁交流会(東京・岐阜)をもう少し広めたいと話し合っています。
*BIC富山は、月3回程度の練習日を設けております。将来的には北信越の5県で囲碁大会が開催できればと思っています。また、今回出場していない各県において、視覚障害者用の囲碁(9路盤)が普及され、全国から選手が出て、大会が盛り上がっていくことを、楽しみにしています。もし、9路盤の事について聞いてみたいと思う人は点字図書館または、富山県視覚障害者福祉センターで聞いてみてください。
BIC富山では新会員を募集しています。女性会員もいますので、気軽に声をかけてください。お待ちしております。
詳しくは、安田・松本・笹木まで。
県障害者福祉課の事業の一環として、毎年行われている「障害者スポーツ体験事業」というのがある。今年(平成30年)は視覚障害者のスポーツであるサウンドテーブルテニスが選ばれ、去る1月28日に富山県視覚障害者福祉センター研修室において開催された。
体験にやってきてくれたのは、南砺市の県立福野高校福祉課2年生の女子生徒15名。午前10時から開講式が行われ障害者スポーツについて大まかな説明などがありました。
その後、サウンドテーブルテニスのルールや、視覚障害者について若干の説明があった後、アイマスクを着用して体験をしてもらいました。
慣れないこととて、最初のうちはラケットにボールを当てるのも、所定の位置へサーブを打ち込むのもままならない様子でしたが、さすが若い人は反射能力が抜群で、僅かの練習でゲームらしくなってきました。
最初は、アイマスクを着用して2ゲームの体験を予定していましたが、初めての聴覚だけの世界に不安と緊張が高まり、生徒さん側からアイマスクなしで体験してみたい、との要望があり、2ゲーム目はアイマスクなしでゲームを楽しんでいただきました。
となると、ゲームも熱を帯び始め、クラブ員側もタジタジ、真剣にラケットを振り始め、最も盛り上がったように思いました。
この体験事業に参加してくださった生徒さんから感想文が届きました。サウンドテーブルテニスとの出会い、視覚障害者との交流、いずれも初めての出来事。若い目で見た新鮮な感想と率直な思いがつづられています。生徒の皆さんありがとうございました。
以下は福野高校生徒さんの感想です。
Aさん
私は初めて障害者スポーツをして、障がいを持っている方、障がいを持っていない方が平等に行えるスポーツがあることを初めて知りました。
最初に、障害者福祉と障害者スポーツについて簡単な説明を聞いて、スポーツやレクリエーションを行いたくても行えない方が22.4%もおられ、私たちが普通にスポーツができても、やりたくてもやれない人がいることをあらためて知りました。スポーツで体が動かせることを感謝して、普段の生活を送りたいと思いました。
サウンド・テーブルテニスを体験して、まず最初に思ったことは「難しい」でした。アイマスクをして目が見えない状態で音の出るボールを耳だけを頼りに打つのはとても難しかったです。
いつも目に頼っていることをあらためて知りました。障がいをもっておられて、目が見えなくても、いきいきとスポーツをしておられました。
この体験と学習を通して、障害者スポーツを広めていくことがとても大事だと感じました。そのために、私たちがスポーツを体験し、より広めていけたらと思いました。またこのような機会があったら参加したいと思いました。
Bさん
障害者スポーツというものをあまり知らなかったのですが、障害者福祉に前から興味があったので良い機会だと思い、このイベントに参加しました。私は運動もあまり得意な方ではないし、視覚障害者の方とうまく一緒にスポーツができるのかと緊張と不安をもっていました。しかし、いざ交流してみると、皆さんとても明るく私達にコツやルールを教えて下さり、緊張や不安もなくなっていきました。
さっそくSTTを行ってみると、アイマスクをしていない状態でも意外に難しくて驚きました。アイマスクをつけてみると、実際に見たよりも感覚が掴めず、最初は皆で戸惑いながら試合をしていきました。
けれどだんだんコツも分かってきて、球の音で大体の返ってきた場所も分かってきて打ち返せるようになってきて、楽しかったです。運動が苦手な私でも楽しめたし、色々な人と関われるスポーツだと感じました。
最後は、点字を打つ機械や点字本などを見せていただいたし、手すりや点字ブロックなどの工夫点も多く見つけることもできました。
頂いた点字を調べながら訳しているのですが、スラスラと読めるようになるには遠いなと思いました。友人や家族にもSTTや障害者スポーツのことを話したいです。
Cさん
サウンドテーブルテニス、とても難しかったです。目が見えない状態なので、球の転がる音を頼りにして戦いました。障がい者の方と試合をしてみると、ギリギリのところまでいったものの、負けてしまいました。障がい者の方は目が見えているんじゃないかと思うほど、球が正確で速く、圧倒されました。
サウンドテーブルテニスをしてみて、今まで視覚に任せていたことが多かったことを感じました。障がい者の方たちみんな、とても生き生きと楽しそうに活動しておられました。試合の合間に気さくに話しかけて下さったり、障がい者の方同士でわいわいと会話していたりと、まるで視覚障害なんてもっていないようでした。
"目は暗いけど心は明るい"とサウンドテーブルテニスの先生が言っておられ、本当にそうだなと思いました。障がい者の方の生きがいにもなるこのようなスポーツは、なくてはならないもので、大事にしていかなければならないと感じました。
また、もっといろんな人に体験をしてほしいと思いました。実際に体験することで、視覚障害者の方に対する暗いイメージも消え、よいイメージに変わるのではないかと考えたからです。またこのような機会があれば参加したいです。
《事務局から》
◆消息 訃報
西井 史裕(にしい ふみひろ)氏(富山市) 2月 逝去
ご冥福をお祈りいたします。
厚生労働大臣表彰(社会福祉功労者)
塘添 誠次(とうぞえ せいじ)氏 H29.11.22
第67回障害者自立更生等厚生労働大臣表彰
山口 勇(やまぐち いさむ)氏 H29.12.5
富山県厚生部門功労者表彰(社会福祉事業活動者)
布尾 英二(ぬのお えいじ)氏 H29.10.19
富山県ボランティア部門功労者表彰
源 朋子(みなもと ともこ)氏 H29.10.13
富山県社会福祉協議会会長表彰(ボランティア活動参加者の部)
佐藤 久江(さとう ひさえ)氏 H29.10.19
ボランティア活動推進富山県民会議 会長表彰
宮本 きぬ(みやもと きぬ)氏 H29.10.13
福田 玲子(ふくだ れいこ)氏 H29.10.13
受賞おめでとうございます。
10月8日(日) 第43回富山県視覚障害者球技大会
〔グランドソフトボール・サウンドテーブルテニス〕(南部中学校・センター) 35名
10月15日(日) 第41回視覚障害者文化祭・福祉機器展(センター)
朗読「小説と詩、童話そして富山弁昔話」 朗読家 鈴木優子氏
会員104名 ボランティア38名
10月21日(土)・22日(日) 第26回北信越サウンドテーブルテニス大会(福井県) 7名
10月28日(土)~ 30日(月) 第17回全国障害者スポーツ大会(愛媛県)
11月12日(日) 第17回富山県障害者スポーツ大会〔卓球競技〕(県総合体育センター)
11月12日(日) 三療研修会(センター) 15名
11月18日(土) 出会いと語らいの集い(福井県)
11月25日(土)・26日(日) 「平成29年度日本盲人会連合北信越ブロック大会」開催(富山県)
代表者会議・青年部協議会・女性部協議会・スポーツ協議会・研修会が開かれ、当協会から44名参加
12月3日(日)~ 9日(土) 障害者週間
12月3日(日) 更生相談会・結婚相談室・意見交換会(センター) 61名
12月13日(水) 理事会
12月末 会報『ゆきしろ』第76号発刊
― 平成30年 ―
3月16日(金) 理事会
3月25日(日) 合同会議
4月15日(日) 第18回富山県障害者スポーツ大会〔水泳競技〕(東富山温水プール)
4月29日(日) 富山湾岸サイクリング2018
5月20日(日) 第18回富山県障害者スポーツ大会〔陸上競技〕(県総合運動公園)
5月23日(水) 理事会(センター)
5月27日(日) 評議員会(センター)
5月27日(日) 出会いと語らいの集い
6月10日(日) 第45回北信越グランドソフトボール大会(福井県)
6月10日(日) 定期会員総会(センター)
6月11日(月)~13日(水) 第71回全国盲人福祉大会(東京都)
6月末 会報『ゆきしろ』第77号発刊
7月1日(日) ボランティアと利用者交流会(富山県美術館・センター)
7月15日(日) センタークリーン作戦(センター)
8月26日(日) 第67回点字競技会・第19回パソコン競技会(センター)
8月31日(金)~9月2日(日) 第64回全国盲女性研修大会(島根県)
9月15日(土)・16日(日) 宿泊研修
〔視覚障害者と家族激励大会・歩行訓練・研修会〕(黒部市)
9月16日(日)・17日(月) 第64回全国盲青年研修大会(奈良県)
9月24日(月) 第18回富山県障害者スポーツ大会〔フライングディスク競技〕(県総合運動公園)
9月30日(日) 第44回富山県視覚障害者球技大会
〔グランドソフトボール・サウンドテーブルテニス〕(南部中学校・センター)
10月13日(土)~15日(月) 第18回全国障害者スポーツ大会(福井県)
10月14日(日) 第42回視覚障害者文化祭・福祉機器展(センター)
10月20日(土)・21日(日) 第27回北信越サウンドテーブルテニス大会(石川県)
10月 出会いと語らいの集い
11月11日(日) 第18回富山県障害者スポーツ大会〔卓球競技〕(県総合体育センター)
11月11日(日) 三療研修会(センター)
11月24日(土)・25 日(日) 北信越ブロック大会(新潟県)
12月2日(日) 更生相談会(センター)
12月2日(日) 結婚相談室(センター)
12月2日(日) 意見交換会(センター)
12月3日(月)~9日(日) 障害者週間
12月12日(水) 理事会(センター)
12月末 会報『ゆきしろ』第78号発刊
―平成31年―
3月20日(水) 理事会(センター)
3月24日(日) 合同会議(センター)
通年事業
・点訳、音訳奉仕員養成研修事業 ・外出介護サービス指定事業者情報提供事業
・生活訓練事業 ・盲導犬育成事業 ・結婚相談事業 ・福祉機器相談事業
・三療研修会 ・IT推進員派遣事業
今年は、豪雪による被害のニュースがあちこちから聞かれ、気が重くなるような日々が続きました。ここ、富山県でもいつもの冬より雪、また雪で長くて寒くて辛い日々が続きました。
今、急に春が飛びこんで来たようなあたたかくて幸せな日々が続いています。
今年はオリンピックやパラリンピックでも、多くの感動と元気をもらいました。あのワクワク感とドキドキ感がどんなに私たちに勇気と希望を与えてくれたことでしょう。
『ゆきしろ』は私たちの道しるべです。この『ゆきしろ』は職員やボランティアの皆さんのお力、そして皆様からお寄せいただいた原稿によってできあがっているのです。どうか今後ともご愛読くださいますようお願い申しあげます。
また、何か気のついたことがありましたらどうか原稿をお寄せいただければ幸いです。心よりお待ちしております。
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