会報「ゆきしろ」90号

(令和6年12月発行)


 この「ゆきしろ90号」は令和6年4月1日~令和6年9月31日までの分を掲載しています。




     第90号
(発行者)
 社会福祉法人 富山県視覚障害者協会
 〒930-0077
  富山市磯部町3丁目8番8号
 電話 (076)425-6761
  Fax (076)425-9087
 Eメール:bcb05647@nifty.com
 Homepage:https://toyama-ssk.com/
(発行責任者)
 会長  塘添 誠次


 上の題字は 鶴木大壽 氏によるものです。

【ゆきしろ(雪代)の意味】

 雪国にあって、大地が春の雪原と接する部分で静かに融けはじめ、しずくとなり、やがてかすかな流れをつくり、それが集まって春のはじめの雪どけ水となって音をたてて大河に注ぐ様を、古くから俳句における春の季語として「雪代(ユキシロ)」とよばれています。
 当協会が、このしずくが集まって大河をつくるように大きく発展していくよう、願いを込めて命名いたしました。



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【ゆきしろ90号 目次】


《巻頭言》
◆総括所見における「自立した生活及び地域社会への包容」
div align="right">会長 塘添誠次

《大会参加報告》
◆第51回北信越グランドソフトボール大会

高橋 克人

◆社会福祉法人日本視覚障害者団体連合第77回全国視覚障害者福祉大会〈熊本大会〉

会長 塘添誠次

◆第70回記念全国視覚障害女性研修大会(中国・四国ブロック香川大会)

女性部部長 延野 悦子

《事業報告》
◆理事会・定時評議員会・定期会員総会

総務部部長 佐生 秀一

◆ボランティアと利用者交流会

施設部部長 濱野 昌幸

◆センタークリーン作戦

施設部部長 濱野 昌幸

◆第73回点字競技会・第25回パソコン競技会

文化部部長 宮口 覚

◆令和6年度宿泊研修「視覚障害者と家族激励大会・歩行訓練・研修会」

厚生部部長 池田 一義

◆令和6年度富山県視覚障害者球技大会

厚生部部長 池田 一義

◆利便性委員会お知らせ 第31回 新紙幣について

利便性委員会委員長 濱野 昌幸

《みんなの広場》
◆第77回全国視覚障害者福祉大会熊本大会報告

富山支部 林 茂久

◆第77回全国視覚障害者福祉大会「福岡・佐賀・熊本」旅行団日記

魚津支部 佐生 秀一

◆第25回パソコン競技会に参加して

富山支部 岡本 祐子

《事務局から》
◆消息

◆受賞

◆時事暦

◆令和6年度後期の主な行事予定

《編集後記》

文化部部長 宮口 覚




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《巻頭言》
◆総括所見における「自立した生活及び地域社会への包容」

会長 塘添誠次(とうぞえ せいじ)

 2006年に「障害者権利条約」が国連で採択され、日本はこれを2014年に批准しました。

 国連の人権条約には、条約の規定の実施状況を監視するため、それぞれの国の条約の履行状況を審査する仕組みが設けられていて、2022年8月に障害者権利委員会と日本政府との最初の審査が行われました。

 そして、これを踏まえた今後の障害者施策の推進において、重要な「日本政府の最初の報告に対する総括所見」が、2022年10月7日に公表されました。

 日視連では、この総括所見について「将来ビジョン推進委員会」を立ち上げ、総括所見に関する検討がなされ、2024年2月に中間報告書(案)が提出されました。

 今回はその中の私たち視覚障害者の生活に密接に関連する「自立した生活及び地域社会への包容」についての報告を取り上げてみたいと思います。

 障害者権利条約の第19条の「自立した生活及び地域社会への包容」に関する総括所見において、障害者権利委員会は、「強い要請」という表現で、我が国に対して次の6点を勧告しました。

 ① 障害者の施設収容をなくすため、予算を入所施設から障害者が地域社会で障害のない人と平等に自立して生活するために配分しなおすこと。

 ② 精神科病院に入院している障害者のすべてのケースを見直し、無期限の入院をやめること。

 ③ 障害者が地域で誰と暮らすかを選択でき、特定の生活形態に住むことを義務づけられないこと。

 ④ 障害者団体と話し合いをしながら、障害者が施設から障害のない人と平等な地域社会での自立生活に移行することを目指すこと。

 ⑤ 障害者が地域で自立して生活するため、集合施設の外にある自立したアクセス可能で安い住宅などの支援体制を強化すること。

  ⑥ 障害者の支援については、その決定の仕組みを障害者の人権モデルに基づいたものにすること。

 以上のことから分かるように、障害者権利委員会は、障害者の入居型施設を否定的に評価し、我が国に対しいわゆる「脱施設化」を強く要請しています。視覚障害者の場合は、多くの人が施設に入所するのではなく地域で生活しています。しかし、盲養護老人ホームやグループホームに入所している視覚障害者がいます。これらの施設を全く否定することはふさわしくないと思われます。

 そこで、施設生活に関連して行うべき今後の取り組みとして、「65歳を過ぎても障害者総合支援法の共同生活援助(グループホーム)を利用できるように制度改正を求めること」「施設入居支援を受けている場合も同行援護を利用できるよう制度改正を求めること」「施設入居支援を受けている場合、休日であっても生活介護を利用できるよう制度改正を求めること」「障害の状態の変化など、必要に応じ、地域生活、グループホームや入居施設を行き来することができる制度設計を求めること」

 更に、「自立した生活及び地域社会への包容」とするために、「地域の相談支援事業所の担当者に視覚障害に関する理解を深める研修を実施するよう求めること」「行政が民間の賃貸住宅への入居を支援するとともに、公営住宅への視覚障害者の優先的な入居をさらに推し進めるよう求めること」「全国どこに居住していても、十分な同行援護の支給時間が受けられるようにすること」「視覚障害者の生活のニーズを満たすだけのガイドヘルパー及びヘルパー事業所を確保するよう積極的な施策を講ずるよう求めること」「健常者の同居人がいる場合、家事援助を使えないあるいは極めて短い時間しか使えないということとならないよう、制度と運営の両面を見直すよう求めること」「全国どこに居住していても代筆・代読サービスを受けられるよう求めること」などが実現するように取り組みを行う必要があることも提言しています。

 そのような観点から報告書では、「我々は障害者が地域で誰と暮らすかを選択でき、特定の生活形態に住むことを義務づけられないこと、障害者が自分の生活をコントロールできるようにすることが社会のあるべき状態であり、我々の目指すべきゴールであることを改めて強く認識するに至った」とし、「今後、日視連は、地域で視覚障害者の生活を支える人的・物的資源を充実させ、誰もが自らの選択によってどこで誰と暮らすかを選べるようにすること、どこで生活する場合にも日々の活動や人間関係において社会との接点を確保できるようにすること、一度定めた場に固定化されず、本人の意思により、自由に生活の場を変更できるようにすることを目標に、さらに活動を盛り上げていかなければならない」と結びました。

 今後、県協会としてもこの目標達成のため、日視連の運動に沿って活動していくことになります。皆さんの協力を宜しくお願いします。

《大会参加報告》
◆第51回北信越グランドソフトボール大会

高橋 克人(たかはし かつひと)

 第51回北信越グランドソフトボール大会が5月19日福井県永平寺町(えいへいじちょう)松岡総合運動公園you me(ゆめ)パークで開催され、富山県、新潟県、長野県チームが熱戦を繰り広げた。  幸運にも富山県は、新潟県対長野県の勝者と決勝で対戦する事になり、選手一同早く試合を行いたい焦る気持ちを落ち着かせながら試合を観戦し、その結果、長野県が新潟県に勝ち、決勝で長野県と対戦する事になった。  富山から応援団として多数の皆様に来て頂き、その声援を背に受けながらプレーボールとなった。  我がチームのエース飛田(とびた)投手は、力強い投球で長野打線を抑えつつもちょっとしたミスにつけ込まれ点を入れられてしまい、逆転したい気持ちが焦りになり一点を返すのがやっとで、1対6のスコアで惜しくも優勝は逃したものの、応援団で来て頂いた皆さんの熱い声援が選手一人一人に伝わったと思います。  また来年もあります。選手一同頑張りますので、より一層のご声援よろしくお願いいたします。ありがとうございました。


◆社会福祉法人日本視覚障害者団体連合第77回全国視覚障害者福祉大会〈熊本大会〉

会長 塘添誠次

 令和6年6月2日(日)~3日(月)、ホテルメルパルク熊本において、「全国各地から視覚障害当事者・家族・関係者が会場並びにオンラインで一堂に会し、福祉・職業など私たちを取り巻く諸問題について討議し、視覚障害者の自立と社会参加の促進を図る」ことを目的として開催されました。  今回からは、新型コロナウイルスの感染予防対策として会場参加とオンライン参加を併用したハイブリッド方式の開催ではなく、現地参加となり、日本視覚障害者団体連合加盟団体会員及び関係者約1000名が参集し開催されました。

 6月2日は、団体提出議案に関する分科会(生活、バリアフリー、職業)と全国団体長会議(拡大会議)、3日は、第77回全国視覚障害者福祉大会が行われました(全国大会はYouTubeでも配信)。また、2日(日)には会場内で福祉機器展も同時開催されました。  以下にその内容を記載します。

1 団体提出議案  各団体から出された要望事項を 生活・バリアフリー・職業の三つの分科会において討議し、採択していきます。  生活分科会では、障害福祉サービス全般、同行援護、意思疎通支援事業、日常生活用具、補装具、読書バリアフリー法、医療と福祉の連携、手帳、年金、マイナンバーカード、医療、高齢者問題、教育、選挙など42項目。バリアフリー分科会では、バリアフリー全般、鉄道の安全対策、バスの安全対策、踏切の安全対策、道路や歩道等の安全対策、自動車の安全対策、ICT機器・スマートフォン・アプリ、情報保障、各種機器のアクセシビリティの確保、無人化・デジタル化に対する代替手段の確保、視覚障害者が使いやすい機器の開発など44項目。職業分科会では、あはき法、受領委任制度、無免許・無資格、マイナ保険証、ヘルスキーパー、重度障害者等に対する通勤や職場等における支援、職場介助者(ヒューマンアシスタント)、雇用・就労に関する支援、合理的配慮の提供など22項目。合計108項目が提出され、一部修正などを加え全て採択されました。  以下は、富山県から提出し、採択された内容です。

 ・公共交通機関の利用が不便な地域において、同行援護従業者の車の利用を認め、移動・待機時間を報酬算定の対象に加えること。  ・テレビ放送において、緊急放送やニュース速報の字幕の音声化、放送中のテロップ等の音声化、外国語字幕の音声化または日本語への吹き替えをすること。  また、北信越ブロックからは以下の要望が提出され、採択されました。  ・能登半島地震で被災した視覚障害者が、避難先の自治体において実施する障害福祉サービス等を受けられるよう、国において制度の充実を図ること。  ・ガイドヘルパーの人員不足により視覚障害者の社会参加が十分にできない状況にある。「視覚障害者ガイドヘルパーの日」の制定を踏まえ、ガイドヘルパーを志望する人が増え、人材確保がしやすく、また事業所の安定的な運営が図れるよう、同行援護に係る報酬を引き上げること。  ・視覚障害者が列車降車後の鉄道無人駅ホームを安全に移動できるよう、列車乗務員によるサポートやホームの安全対策(階段の音声案内装置や誘導鈴、ホーム中央の誘導ブロックの設置等)を早急に実施すること。特に、ホームの安全対策については、当該駅の状況を踏まえ、検討を進めること。併せて、列車乗車時の乗務員によるサポートも行うこと。

2 全国団体長会議(拡大会議)  今回の全国団体長会議は、各加盟団体代表者の参加に加え、団体提出議案に関する分科会の参加者も出席し、拡大会議として開催されました。  令和6年度の運動方針(案)について竹下会長は、今年度から、社会福祉法人としての事業計画は年単位の短期の計画、運動団体としての運動方針は中長期のビジョンを掲げることとする旨の説明がなされ、課題ごとの現状と目標では、  1.各種のデジタル化に向けた取り組み  2.読書バリアフリーの実現、解説放送、金融機関での代筆・代読支援等の情報保障  3.医療段階からの早期相談や各種支援機関と連携した相談支援体制  4.駅の無人化や電動キックボードの利用拡大に際しての安全確保等の外出保障問題  5.就労への取り組みでは、あはきの研修に関する就労移行支援事業所の立ち上げや一般就労の事例収集・フォーラムの開催  6.教育関連では「あはきと理療科教育の未来を考える懇談会」の検討を踏まえたグランドデザインの提示、視覚障害児童・生徒に対する教育体制(インクルーシブ教育を含めた教育体制の整備や通学・通園支援の要求等)  7.能登半島地震をはじめとする各種災害の経験を踏まえた災害・防災対策  8.生活を豊かにし自己実現を図る上で重要な文化・芸術、スポーツへの取り組み などの説明があり、次の質疑応答がありました。  Q 視覚障害者の賃貸住宅の借用が難しいことから、それについて取り組みを進めてほしい。  A 第5次障害者基本計画及び障害者差別解消法における合理的配慮の提供の両面において障害者が賃貸住宅を円滑に借用できるよう取り組むことが示されているが、日視連の運動としてそれらの徹底を求めていく。  Q 能登半島地震の募金の取り扱いについて説明してほしい。  A 能登半島地震の募金の取り扱いは、日視連等が構成団体となっている日本盲人福祉委員会(日盲委)が取りまとめて配分等を行っており、今後も募金活動等の支援を継続していくが、5月末時点で1千万円以上の募金が集まっている。

 続いて団体提出議案に関して3つの分科会の座長より報告が行われ、次の質疑応答がありました。  Q あはき業者がマイナ保険証の取り扱いでマイナンバーカードの読み取りができない場合について何か情報を持っているか。  A カード読み取りの機器操作が難しい視覚障害者の実態を厚労省に伝え、引き続き対応を求めていきたい。  Q 踏切の安全対策としての誘導ブロックの敷設業者について情報を持っているか。  A 従来とは異なるブロックを国交省がガイドラインで示しており、その製造メーカーなどの具体的情報に関しては国が把握している可能性がある。

 最後に次の3点の事務連絡がありました。  1.能登半島地震の募金について各加盟団体の協力もあって日盲委によると5月末時点で約1200万円の募金が集まったこと。  2.拡大読書器の基準額増額を求める活動に協力していただいたが、その成果をみるためのアンケート調査を予定していること。  3.視覚障害者ガイドヘルパーの日(12月3日)に「同行援護従業者功労表彰(仮称)」を含むイベントを行う予定であること。

 そのほか、青年協議会(青年協)から、「青年協のメーリングリストへの担当者の登録」「青年協の各種オンラインイベントへの参加」「非会員と青年部のパイプ役をお願いしたい」ことが述べられました。

3 第77回全国視覚障害者福祉大会  “急ごう、自然災害時の福祉避難所の整備と個別避難計画”  “進めよう、民間事業者の合理的配慮の提供”  “求めよう、駅無人化における視覚障害者の安心安全”  “実現しよう、マイナ保険証のアクセシビリティ” の4本のスローガンを掲げ、日本視覚障害者団体連合第77回全国視覚障害者福祉大会が開催されました。

 第1部の大会式典では、熊本県視覚障がい者福祉協会村上会長が地元主催者団体を代表して歓迎の挨拶を述べられた後、竹下会長は主催者挨拶で、「全国大会がコロナ前の規模に戻り、全国から会員が参加できるようになった」ことの喜びと感謝を述べられた上で「第77回大会が、新しい発想で運動をさらに前進させるスタート地点になることを確信している」とし、全国大会の開催に向けてご尽力された地元会員の方々をはじめ多くの方に感謝の意をあらわされました。

 その後、日視連顕彰表彰式が行われ、その中で私(塘添)の妻が「光の泉賞」を受賞させていただきました。ありがとうございました。

 第2部の大会議事では、令和5年度決議処理報告(案)、令和6年度運動方針(案)を執行部の原案通り全会一致で可決、続いて宣言(案)・決議(案)も全会一致で採択されました。以下は、その決議内容です。

 1.無人駅を含めた全ての鉄道駅のバリアフリー化の促進、ホームドアの増設、内方線付き点状ブロックの敷設等のハード面と、職員による声かけ等のソフト面の安全対策の普及に一層努めることを要望する。  2.マイナ保険証の導入にあたっては、医療機関の窓口等で端末を操作できない視覚障害者にも不利益が生じないよう配慮するとともに、保険取り扱いを行う視覚障害あはき師が取り残されることのないよう配慮した読み取り機を準備することを要望する。  3.補装具費の支給、日常生活用具の給付にあたっては、現状に即した支給及び給付限度額と耐用年数を設定するとともに、当事者のニーズにあった品目の見直しを要望する。  4.防災のため、視覚障害者にも分かりやすいハザードマップの作成と、災害発生時に視覚障害者の安否確認、避難誘導、情報提供等を盛り込んだ個別避難計画の作成、視覚障害者にも配慮した避難所運営等の特段の配慮を要望する。  5.本年4月1日より施行された改正障害者差別解消法による民間事業者の合理的配慮の提供の義務化を踏まえて改定された対応指針・対応要領を関係者に周知徹底するよう要望する。  6.多様な職域への就労を希望する視覚障害者が能力を発揮するため、職業訓練や支援機器の充実、ジョブコーチや職場介助者の活用等、視覚障害者向け雇用支援を全国で拡大することを要望する。  7.スーパーやコンビニ等にセルフレジが導入される場合、視覚障害者が単独で利用できるよう、支援者の配置や拡大文字、音声案内の導入等の対策を要望する。  8.代筆・代読支援が同行援護や居宅介護と一体的に及び単独で利用できるようにし、視覚障害者の生活の質の向上のための効率的な事業となることを要望する。  9.あはきの魅力を次世代の視覚障害者に伝え、技術力の高い視覚障害あはき師を養成するために、盲学校(視覚特別支援学校等)における活力ある理療科教育の継続と推進を要望する。  10.文化・芸術活動やスポーツ活動を通して社会参加し自己実現を図るために、視覚障害者の取り組みを社会に周知するとともに、支援者や会場の確保を要望する。

 昨年に引き続き旅行団を結成しましたが、参加者が少なかったので石川県との合同の旅行団となりました。来年は5月25日(日)から26日(月)に千葉県で開催される予定です。旅行団を結成し、観光も計画しますので、日視連大会の雰囲気を味わうとともに、土地の風に触れる旅に参加しましょう。多数の参加をお願いします。




◆第70回記念全国視覚障害女性研修大会(中国・四国ブロック香川大会)

女性部部長 延野 悦子(のべの えつこ)

 令和6年9月4日(水)・5日(木)、四国の香川県高松市の県民ホール「レクザムホール」4階、5階において、出席者311名が参加して盛大に開催されました。

 9月4日(水)午前9時30分から全国代表者会議に出席、午後1時からは研修会に出席しました。

 第1部のレポート発表では6名が発表。中部ブロック代表として私延野が「今 私が思うこと」と題して発表し、竹下日視連会長と浅見香川県会長から助言を受けました。

 午後4時から5時の第2部講演会では「人間力大賞」を受賞された社会福祉法人ラーフ理事長毛利(もうり)公一(こういち)様を講師にお迎えして講演を聴きました。  5時30分より全国委員会に出席した後、6時30分よりJRホテルクレメント高松において懇親会が開かれフランス料理を楽しく堪能しました。

 9月5日(木)、香川県民ホールレクザムホール5階において全国視覚障害女性大会が開催されました。

 午前9時30分から式典、10時30分から意見交換会、11時から閉会式が行なわれ、第71回全国視覚障害女性研修大会中部ブロック大会は令和7年9月3日・4日の両日、新潟県において開催される事になりました。

《事業報告》
◆理事会・定時評議員会・定期会員総会

総務部部長 佐生 秀一

1 第1回理事会  令和6年5月23日(木)午後2時からライトセンター研修室において、理事9名、監事2名の出席により開催されました。  第1号議案・令和5年度事業報告について事務局から、協会事業、センター事業「点字図書館・盲人ホーム」、災害時の対応について報告がなされて、質疑応答の後、理事全員の承認がなされました。  第2号議案・令和5年度決算報告について事務局から、社会福祉事業「本部会計」同じく社会福祉事業「施設会計」、公益事業「特別会計」の報告の後、監事の方より監査報告がなされ、質疑応答の後、理事全員の承認をいただきました。  第3号議案・評議員会の開催について、会長から提案がされ、6月9日(日)午前10時から開催する事が報告され、これについても承認をいただきこの日の理事会を終了しました。

2 令和6年度定時評議員会  6月9日(日)午前10時からライトセンター研修室において、評議員13名の出席を得て、令和6年度定時評議員会が開催されました。  第1号議案・令和5年度事業報告が事務局から報告され、その後の質疑応答では視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律(読書バリアフリー法)の施行を受け現在の進捗状況を説明してほしいとの意見が出されましたがまだ具体的な進展が無いとの答弁にとどまりました。  その後、評議員全員の挙手で承認されました。  第2号議案・令和5年度決算報告が事務局から説明され、監事の方より監査報告の後、質疑応答・承認をいただきました。

3 令和6年度定期会員総会  午後1時からライトセンター研修室において定期会員総会が開かれました。  開会宣言に続いて、物故会員の方への黙祷を捧げた後、令和5年度に本協会関係者で表彰を受けられた方が事務局から紹介がなされ、その後令和6年5月19日に福井県において開催された北信越グランドソフトボール大会で本県チーム準優勝に対する表彰状が披露、併せて令和5年10月28・29日の両日、福井県において開催された北信越サウンドテーブルテニス大会個人の部で、第2位・3位に入賞された方々の紹介がなされました。  続いて、塘添会長から挨拶がなされそのなかで、現在視覚障害者が直面する問題として、令和6年12月ごろより、健康保険証がマイナンバーカードと一体化されることで、病院窓口での受付の際求められる、暗証番号入力・顔認証による手続きの不合理さ又は、鍼灸マッサージ開業者の元へ、受診時にマイナンバーカードを提示された時の対応等、これらの要望について、今回列席された国会議員・県議会議員先生方、県福祉課関係の方に直接改善がなされるようお願いしました。

 その後、来賓の方(現職国会議員3名)を含む皆様から祝辞をいただき、最後に祝電披露がなされて式典が終了。

 午後1時50分頃より会員約40名余りの出席を得て議事に入りました。  第1号議案・令和5年度事業報告、第2号議案・令和5年度決算報告、監査報告について、それぞれ拍手多数で承認されました。  第3号議案・令和6年度事業計画案、第4号議案・令和6年度予算案についても拍手多数で承認、その他の質疑では、今年3月16日JRのダイヤ改正に合わせて導入された障害者割引カード「スルッとKANSAI」についての説明などがなされ3時過ぎに総会は終了しました。

 又、評議員会終了後のお昼休みに、今年1月1日に発生した能登半島地震の後富山県に入られた日盲福祉委員会の方から提供された災害時における非常用炊き出しご飯(赤飯・ドライカレー)が訪れた会員・付き添いの皆様にふるまわれました。  とても良い味付け・おかずがいらない程度の分量があり、災害時にはありがたい食事であると感心しながらいただきました。  この日、炊き出し訓練を兼ねて調理にあたってくださったセンター職員の皆様ほんとうにありがとうございました。

 又、令和6年能登半島地震に置ける災害募金を会員の方より募ったところ、多くの義援金が寄せられました。併せて 皆様方に感謝・お礼申し上げます。寄せられた義援金は石川県視覚障害者協会の方に本協会事務局担当者が出向いて、直接手渡されました。

◆ボランティアと利用者交流会

施設部部長 濱野 昌幸

 7月7日、七夕の日に今年もボランティアさんと利用者さんの交流会を行いました。年に1回、ボランティアさん達とお会いするわけですが、ロマンティックなことはなかった分、充実した時間を過ごすことができました。  今年の参加者は61名と大盛況でした。  午前中は音訳・点訳グループに分かれて図書製作についての意見交換を行いました。私の参加した音訳グループでは、ボランティアさん達が録音図書のクオリティーを上げるために、いかに心を砕いてくださっているかを再確認することができました。我々利用者側が求めているクオリティー・完成速度を率直に伝えることができたと思います。また、読書ができる喜びと録音図書を作っていただける感謝を最大限に伝えることもできたと思います。

 午後からはボランティアさんと利用者さんがペアを組んで水墨画美術館へ行きました。見えてない弱視の私としてはなんとなく作品の全体像を見ることはできますが、絵の詳細を伝えてもらったり、説明書きを読んでもらったりする機会はほとんどなく、とても新鮮で、あまり親しみのない水墨画の世界でも充分に楽しむことができました。

 ところで、私は博物館や美術館に行くのが好きで時々見学に行きますが、肉眼ではほとんど楽しめません。倍率の小さい単眼鏡を使うと見えるには見えますが、視野が狭くてとても不便です。そこで便利なのがアイフォンの拡大機能です。拡大して絵や説明書きを見るだけでなく、撮影してビーマイアイズで読ませることもできます。ただし、博物館や美術館はたいてい撮影禁止ですからすぐに係りの方が来てしまいます。今回、せっかくの機会なので水墨画美術館の方に「なんとかなりませんかねぇ」と聞いてみましたが、残念ながら「なんともならない」みたいでした。とても残念でした。

 ともあれ、大勢のボランティアさん達に支えられていることを再認識できて、楽しい1日を過ごさせていただきました。

◆センタークリーン作戦

施設部部長 濱野 昌幸

 7月21日、毎年恒例のセンタークリーン作戦を行いました。今年のクリーン作戦は参加者30名でした。最高気温37.4℃と、体温なら病院送りになりそうな激熱の日に、エアコンを止め、窓を開けて、掃除する。なかなかの苦行ではありましたが、なかなかの達成感を味わうことができました。  床掃除・階段掃除はもちろん、エアコンのフィルターや和室の押し入れに至るまで、30人が半日かけて綺麗にしました。日頃からセンターの職員さん達にはお掃除していただいているはずですが、「私たちのセンターを私たちが綺麗にする」という心構えは大切かと思います。  お昼前には避難訓練があり、全員が無事に屋外の避難場所に避難できたのですが、なにしろ最高気温37.4℃ですから、早く屋内に避難したかった。  そして仕事の後のお楽しみは交流会です。たまにしかお会いできない方もおられて新鮮で楽しい時間でした。一仕事済ませた後ですから達成感と満足感に酔いしれてしまいました。

 来年度もきっとセンタークリーン作戦は行われると思いますが、その時にもみんなで集まりたいものです。

◆第73回点字競技会・第25回パソコン競技会

文化部部長 宮口 覚

 令和6年度の点字競技会とパソコン競技会の報告です。 1.目的  視覚障害者の文化の向上と福祉の増進を目的に、点字・パソコン競技会によってその技術を高め、普及を図る目的で行う。

2.日時  令和6年8月25日(日)午前10時から 3.場所  富山県視覚障害者福祉センター 4.主催  社会福祉法人富山県視覚障害者協会

5.日程  (1)開会式 10:00~10:30  (2)点字競技会・パソコン競技会 10:30~12:00  (3)点字講習会 13:00~14:30     講師 塘添誠次会長

6.内容  (1)点字競技は一般の部、中途失明者の部で行われる。     種目は、記憶書き、聞き書き、写し書き、速読みの4種目。  (2)パソコン競技はパソコンの部、携帯電話の部です。     種目は、朗読文の聞き書き、短文聞き書きの2種目。  (3)午後の点字講習会は、塘添会長による「点字の主な単位記号」と題して、記号やマス空け等の興味のある話がなされた。

成績 第73回点字競技会 参加者13名 ・団体の部  1位 富山市チーム  2位 射水市チーム  3位 高岡市チーム ・個人一般の部  1位 松波(まつなみ) 律子(りつこ)(高岡市) ・一般の部 個人総合  1位 松波(まつなみ) 律子(りつこ)(高岡市)  2位 鈴木(すずき) 修博(しゅうはく)(射水市)  3位 佐生(さそう) 真理(まり)(魚津市) ・中途失明者の部 個人総合  1位 塘添(とうぞえ) 誠次(せいじ)(射水市)  2位 谷内(たにうち) 幸子(さちこ)(富山市)  3位 本江(ほんごう) とみ子(とみこ)(射水市) ・田島杯  林(はやし) 大志(ひろし)(富山市)

第25回パソコン競技会(携帯電話も含む) 参加者8名  1位 岡本(おかもと) 祐子(ゆうこ)(富山市)  2位 田口(たぐち) 明美(あけみ)(高岡市)  3位 山口(やまぐち) 勇(いさむ)(高岡市)

☆点字競技会は、もう73回になります。かつては全国大会もありました。  最近の参加者は入賞を目指す点字に堪能な方が主で、一般点字使用者は少ない。  主催の側も実施方法の工夫が必要な時期かもしれません。  また人間の知的文化活動の主体は、確実な感覚で捉えられる文字です。点字はまさにそうであり、視覚障害文化の中心です。  この大会に多くの会員が参加されることを希望します。

◆令和6年度宿泊研修「視覚障害者と家族激励大会・歩行訓練・研修会」

厚生部部長 池田 一義

 令和6年度宿泊研修(歩行訓練、研修会)は、9月7日(土)・8日(日)の2日間にわたり、八尾町ゆうゆう館において開催されました。  7日(土)は、福祉バスを利用して、射水市、高岡市、富山駅北口をまわり25名の方々が集まりました。

 14時ごろにゆうゆう館に到着し、荷物を下ろした後、ロビーに集合し開会式があり、塘添会長の挨拶の後、日程などの説明があり14時30分に歩行訓練に出発しました。

 福祉バスで、八尾町中心街近くの八尾小学校横まで行き、今回は会員でもあり八尾町在住の清水(しみず)外弘(そとひろ)さんの案内で、各町内(東町(ひがしまち)、西町(にしまち)、下新町(したしんまち)、今町(いままち)、諏訪町(すわまち)、上新町(かみしんまち))や、聞名寺(もんみょうじ)、などの各所を巡り、おわらの輪踊りがよく行われている場所など詳しく説明を受けながら、最終地点の曳山会館までの約1.5kmほど歩きました。  格子戸を使った家や、石畳の道路など風情が感じられた。30℃を超す暑さで蒸し暑い日でしたが、皆さん汗を拭きながら無事完歩されました。

 ゆうゆう館に戻って、温泉に浸かり疲れを癒した。18時からは、お楽しみの懇親会があり、塘添会長の挨拶、堀副会長の乾杯により始まった。  今回はカラオケが用意され、皆さんの素晴らしい歌声や、美味しい料理、八尾町の美味しいお酒を堪能し、あっと言う間の2時間どした。最後に、副会長の安田さんの万歳でお開きになり、皆さん各部屋に戻り、さらに親睦を深められた。

 8日(日)は10時より八尾町の曳山展示館で研修会が行われた。『越中八尾が育んだ伝統芸能 曳山・おわら』について「八尾町曳山展示館」の館長である、谷井(たにい)里美(さとみ)氏による講演があり、映像を使いながら、それぞれの歴史について詳しく語られた。  その後、曳山展示館内を見学し、常時展示されている3基の豪華で煌びやかな曳山や、八尾町は昔養蚕が盛んだったということで、繭玉が展示してあり、皆さん手に取ったり触ったりしておられた。ステージ付きの小ホールも併設されていておわら踊りが披露されるそうです。最後に堀副会長が謝辞を述べ終了となりました。

 大変楽しい2日間でした。また、2日間お世話になったセンター職員の皆さまありがとうございました。皆さんお疲れ様でした。

◆令和6年度富山県視覚障害者球技大会

厚生部部長 池田 一義

 9月29日(日)、今年度の球技大会が西田地方小学校とライトセンターを会場にして午前10時から開催された。  第41回グランドソフトボール大会は9時40分から開会式があり、塘添会長の挨拶に続いて事務局から会場説明がされた後、全員で体操を行なってから競技に入った。参加者は12名だったので試合ができず、昨年と同様、バッティング練習の形で行なった。  一人10回バットを振り、他の人は守備をして、球が飛んできたら捕るという感じで行なった。  打順が一回りして休憩を入れ、もう一回りして、11時20分ごろまで楽しんだ。ナイスバッティングあり、ファインプレーありの和気アイアイの雰囲気だった。

 閉会式ではよく頑張った人に賞が送られた。最優秀賞は柳井(やない)勇二(ゆうじ)さん、優秀賞は勝島(かつしま)佑太(ゆうた)さん、高橋(たかはし)克人(かつひと)さん、濱野(はまの)昌幸(まさゆき)さん、蟹谷(かにたに)保(たもつ)さんの皆さんでした。おめでとうございました。

 第50回サウンドテーブルテニス(STT)大会は午前は女子A(アイマスク有)の部が行われた。9時45分から堀副会長の開会式の挨拶で始まり、審判から競技上の注意、試合方法についての説明の後、10時から競技が始まった。  4名の少ない参加だったのでリーグ戦方式で行なわれ、力の差がなく、白熱した試合が展開された。  結果は、1位本江(ほんごう)とみ子(とみこ)さん、2位森田(もりた)恵美子(えみこ)さん、3位徳市(とくいち)和美(かずみ)さんでした。おめでとうございました。

 男子A(アイマスク有)と男女混合B(アイマスク無)は午後1時から行われ、先に行われた男子A(6名参加)の部は3人ずつ2つにわかれてリーグ戦を行ない、上位2名が決勝トーナメントへ進んだ。こちらも3セットまでいく試合もあり、皆さん一生懸命頑張りました。結果は、1位林(はやし)大志(ひろし)さん、2位川口(かわぐち)勇人(はやと)さん、3位中西(なかにし)美雄(よしお)さんでした。  男女混合Bの部は4名参加のリーグ戦で行なわれた。こちらも皆さん一生懸命頑張り、心地よい汗をかいて、楽しく試合ができました。  結果は、1位池田(いけだ)一義(かずよし)さん、2位徳市(とくいち)秀晴(ひではる)さん、3位中川(なかがわ)慎也(しんや)さんでした。皆さん頑張りました。お疲れ様でした。  審判をしていただいたレディースの皆さん、お世話をしていただいたセンター職員の皆さん、ありがとうございました。来年もまた宜しくお願いいたします。

◆利便性委員会お知らせ 第31回 新紙幣について

利便性委員会委員長 濱野 昌幸

(2024年4月12日)  今回は今年7月3日から導入される新紙幣についてです。  新紙幣は1万円札、5千円札、千円札の3種類です。現行の紙幣と比較しての変更点を国立印刷局のホームページなどを基に説明していきます。  まず、紙幣の大きさは現行紙幣と変わりません。全体的な色合いもあまり変わりません。しかし、ユニバーサルデザインの面ではかなり識別しやすくなっています。

1 認識マーク位置  11本の細かな斜め線を指先で触って確認することができます。紙幣ごとに認識マークの位置が違います。  1万円札は、左右両端の中央部  5千円札は、中央部の上下  千円札は、左下と右上の隅

2 透かし位置  光に透かすと肖像画が見える白っぽい部分が紙幣ごとに位置が違います。  1万円は、中央やや右  5千円は、左隅  千円は、中央

3 額面数字  「10000」、「5000」、「1000」の額面数字がアラビア数字で大きくなりました。

4 3Dホログラム位置  3Dホログラムはキラキラ光る縦の帯状のもので、紙幣ごとに位置などが違います。  1万円は、左隅  5千円は、中央やや左  千円は、なし

 新紙幣が導入されるのは7月3日から。我々の手元まで回ってくるのはもっと先になると思います。移行期間には新紙幣と旧紙幣が入り混じることになります。額面の同じ紙幣は大きさが同じで、色合いも似ていますから額面を間違える危険性は低いと思いますが、注意は必要です。なるべく識別のしやすい新紙幣の方を手元に残すことをお勧めします。  新紙幣についての詳しい情報や画像は国立印刷局のホームページをご覧ください。  https://www.npb.go.jp/ja/n_banknote/index.html

《みんなの広場》
◆第77回全国視覚障害者福祉大会熊本大会報告

富山支部 林 茂久(はやし しげひさ)

1.大会概要  大会要旨:全国視覚障害者福祉大会に参加することにより、視覚障害者の現状と今日的課題、福祉に関する情勢と運動の展開を理解するとともに多くの仲間と集うことにより連帯の輪を広げる。       大会参加を機に、開催地九州が誇る名所・旧跡の一端を探訪するとともに加えて、現地で味わうご当地グルメや体験等、知識の蓄積を図る。       期間を通して、その土地の歴史や文化に触れ、方言や音を聴き空気を感じる等、経験領域の拡大を図る。

 大会名:第77回全国視覚障害者福祉大会熊本大会  開催日時:令和6年6月1日(土)~6月3日(月)  開催場所:見学会 佐賀県佐賀市・吉野ケ里町、福岡県柳川市、熊本県熊本市       大会 熊本県熊本市「メルパルク熊本」

2.見学会  久留米、吉野ヶ里歴史公園、佐賀城公園、柳川船下り体験、北原白秋記念館、夜明け茶屋、田原坂公園、熊本城

3.大会  目的:全国各地から視覚障害当時者・家族・関係者が会場並びにオンラインで一堂に会し、福祉・職業など私たちを取り巻く諸問題について討議し、視覚障害者の自立と社会参加の促進を図ることを目的とする。

 表彰:日視連顕彰被表彰 【光の泉賞】北信越ブロック 塘添(とうぞえ)明美(あけみ)氏

 宣言:自然災害へ対応、安心して移動できる環境整備の他、新たにデジタル化やIT化への対応が求められる。本年4月より合理的配慮の提供の義務が民間企業にも提供されることになり、極めて大きな一歩であるが、懸念されることもあるため、全国の力を結集し、取り組まなければならない。     本連合は、これらの多くの課題に対し、全国の会員の力を結集し働きかけることにより、よりよい社会を目指すことを宣言する。(宣言より抜粋)

4.感想  全国から多数の参加があり、石川県が10名、富山県から14名が参加しました。

 九州の名所を見学しましたが、その中でも柳川の船下りでは船頭の歌も聞くことができ感動しました。また熊本城の大天守は復旧されていましたが、石垣の復旧までには26年かかるそうで、復旧した姿もみたいと思いました。

 大会では、今後も多くの課題に対し会員の力を結集し取り組まなければいけないと強く感じました。

◆第77回全国視覚障害者福祉大会「福岡・佐賀・熊本」旅行団日記

魚津支部 佐生 秀一

1日目 令和6年6月1日(土)  富山県旅行団(14名)は早朝6時富山駅集合、まずは北陸新幹線「つるぎ」に乗車、途中の金沢駅で石川県旅行団(10名)と合流、一路敦賀駅へ。  今年3月16日のJRのダイヤ改正により北陸新幹線が敦賀駅まで延伸されたことにより乗換駅が変更、その先はサンダーバードに乗り換える事から今回の目玉の一つ、接続時間8分余りの間にエスカレーター・徒歩又エスカレーターに乗るなどして、ちょうど間に合う時間でほっとしたところ、、。

 12時39分最終目的地である福岡県久留米駅に到着。貸し切りバスにて吉野ケ里歴史公園に到着、昼食・散策を楽しみました。  続いて16時佐賀城に到着「見学・散策」その日は柳川市内で宿泊。

2日目 6月2日(日)  ホテルを出発。この日の初めは柳川船下り体験。  9時30分から約1時間余り、旅行団は二組に分かれて乗船、のんびりした雰囲気と船頭さんの軽妙な語り口で楽しい一時があっという間に過ぎ去り、続いて10時45分北原白秋記念館見学、その後に有明海珍味の昼食。

 13時30分から14時30分、西南戦争最大の激戦地 田原坂(たばるざか)公園(資料館)を含む、見学・体験。当時使用されていた 大砲・鉄砲・鉛の玉・撃ち込まれた球の後・刀等を実際に手に触れて見ることができました。

 この日の最後15時15分、熊本城を見学。8年前の熊本大地震から復興した天守閣を中心に。

 私は熊本大地震前、本県旅行団(大分大会)開催の折に現地を訪れており、感慨もひとしお、天守閣入り口まで仮の桟橋(3年・17億円をかけて完成)との事。しかし周りの石垣は地震の際に崩れ、ところどころブルーシートがかけられるなど被害の大きさを目の当たりにし、ボランテァガイドさんの説明によるとお城全体の復旧には30年を要するとの事。多分全体の完成を見ることは無いであろうと? とは言えこうして2度も訪れる事ができただけでも幸運と言えるでしょう。

3日目 6月3日(月)  この日は、旅行団の今回、最大の目的である 第77回全国視覚障害者福祉大会「熊本大会」出席のためメルパルク熊本へ到着。  会場では約400名余りの出席により午前10時から式典が執り行われました。  この中で令和6年度日視連顕彰被表彰者の中で、光の泉賞として北信越ブロック代表富山県から塘添(とうぞえ)明美(あけみ)氏が受賞されました。  大会終了の後熊本市内で昼食を取り、今回旅行団の全日程を終了。

 三日間の旅行は好天にも恵まれ、夕方二日にわたる夕食懇親会では、富山・石川大綱のカラオケ合戦で盛り上がるなど、両県の親睦を深める良い機会ともなりました。  令和7年は5月末に千葉県において日視連全国大会が開催されます。

◆第25回パソコン競技会に参加して

富山支部 岡本 祐子(おかもと ゆうこ)

 8月25日に第73回点字競技会第25回パソコン競技会がセンターで行われ、私はパソコン競技の部に参加しました。

 競技は、朗読文聞き書き・短文聞き書きがあり、どちらも10分間でどれだけ多く入力できるかを競うもので、片方のイヤホンはPTP1で流れる問題を聞き、もう片方のイヤホンでパソコンの音声を聞きながら入力していきます。  初めて参加した第23回大会は、PTP1やパソコン双方の機器の操作が不慣れで、時間内にスムーズに入力することができませんでした。その時に優勝された方に、どうすればうまく入力できるかお聞きしたところ、「これは慣れで何回か参加すればうまくなるよ!」と教えていただきました。前回大会は、少し慣れて、我ながらたくさん入力できて、なんと第2位!! そして今回は3度目の正直、見事優勝することができました。

 審査員の方が講評で言っておられたように、日本語の表記は、ひらがな・カタカナ・漢字と複雑で、それを耳だけで聞いて文字にするというのはとても難しいことだとおっしゃっていました。本当にその通りで、特に同音異義語の変換は、目も悪くて頭も悪い私には難易度が高すぎて一生クリアできそうにはありません(苦笑)

 この日は、他にも点字競技会に参加しておられる方やボランティアの方、センターの方などたくさんの方々が来ておられ交流できるとてもいい機会です。今後もできるだけ参加していろいろな方と交流を深めたいと思いました。

《事務局から》
◆消息  訃報

 山内(やまうち) 洋子(ようこ)氏(高岡市) 4月 逝去  沖田(おきた) 昌弘(まさひろ)氏(富山市) 8月 逝去 ご冥福をお祈りいたします。

◆受賞

 日本視覚障害者団体連合顕彰被表彰 光の泉賞   塘添(とうぞえ) 明美(あけみ)氏 R6.6.3 受賞おめでとうございます。

◆時事暦(4月~9月)

 4月21日(日) 第24回富山県障害者スポーツ大会〔水泳競技〕(高岡総合プール)  5月16日(木) 令和6年度点訳・音訳ボランティア養成講習会開講式(センター) 点訳5名 音訳7名  5月19日(日) 第24回富山県障害者スポーツ大会〔陸上競技〕(県総合運動公園)  5月19日(日) 第51回北信越グランドソフトボール大会(福井県) 12名  5月23日(木) 理事会(センター)  6月2日(日)・3日(月) 第77回全国視覚障害者福祉大会(熊本県) 14名  6月9日(日) 定時評議員会(センター)  6月9日(日) 定期会員総会(センター) 会員38名  6月末  会報「ゆきしろ」第89号発刊  7月7日(日) ボランティアと利用者交流会(センター・富山県水墨美術館) 会員18名 ボランティア38名  7月21日(日) センタークリーン作戦(センター) 21名  8月25日(日) 第73回点字競技会・第25回パソコン競技会(センター) 点字競技13名・パソコン競技8名  8月27日(火)・28日(水) 北信越会長会議(長野県)  9月4日(水)・5日(木) 第70回記念全国視覚障害女性研修大会(香川県) 2名  9月7日(土) 出会いと語らいの集い(富山市)  9月7日(土)・8日(日) 宿泊研修〔視覚障害者と家族激励大会・歩行訓練・研修会〕(富山市 ゆうゆう館・曳山展示館) 23名  講演 『越中八尾が育んだ伝統芸能 曳山・おわら』  講師 一般社団法人 越中八尾観光協会 事務局主任 八尾曳山展示館 館長 谷井(たにい)里美(さとみ)氏  9月15日(日)・16日(月) 第70回全国視覚障害青年研修大会(大阪市) リモート参加?  9月22日(日) 第23回富山県障害者スポーツ大会〔フライングディスク競技〕(県総合運動公園)  9月22日(日) 令和6年度富山県視覚障害者球技大会〔第41回グランドソフトボール大会・第50回サウンドテーブルテニス大会〕(西田地方小学校・センター) 21名

◆令和6年度後期の主な行事予定

 10月13日(日) 第48回視覚障害者文化祭・福祉機器展(センター)  10月19日(土)・20日(日) 第33回北信越サウンドテーブルテニス大会(石川県)  10月26日(土)~28日(月) 第23回全国障害者スポーツ大会(佐賀県)  11月10日(日) 第24回富山県障害者スポーツ大会〔卓球競技〕(県総合体育センター)  11月10日(日) 三療研修会(センター)  11月30日(土)・12月1日(日) 第10回北信越ブロック大会(新潟県)  12月3日(火)~9日(月) 障害者週間  12月8日(日) 更生相談会・結婚相談室・意見交換会(センター)  12月12日(木) 理事会(センター)  12月末  会報「ゆきしろ」第90号発刊 ― 令和7年 ―  3月27日(木) 理事会(センター)  3月30日(日) 合同会議(センター)

《編集後記》

文化部部長 宮口 覚

 今年の夏も暑くて長く、しんどい夏でした。

 暑さに弱い犬と一緒に行動する私は、日中の外出は激減しました。で、出るときはタクシー! 大変です。

 しかし、こんな時でも協会の活動は継続していきます。

 このゆきしろで、会員は半年間を振り返り、また福祉関係者の方の参考になれば幸いです。




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